メディアキャスト、TBSにデータ放送用CMS納入
放送システム開発のメディアキャスト(東京・品川)は4日、TBSテレビへデータ放送用大規模コンテンツ管理システム(CMS)を納入、JNN系列のデータ放送用情報集配信システム「新Jupiter(ジュピター)」として本格稼働が始まったと発表した。
TBSテレビは、2003年から稼働していた旧システムをリプレースする形で、新Jupiterを20年4月に稼働させた。新システムでは運用効率の向上を図っている。例えばデータ放送で扱う素材の集配信の際に、旧システムでは膨大な集配信先の経路をたどるのが大変だったが、新システムはグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)上に経路を瞬時に表示可能で、障害発生時などにどの素材をどの配信先に再配信するかが分かるようにした。
加えて、ネットを通じて番組情報をテレビに流すハイブリッドキャストなどネット連携サービスやクロスメディア展開など、将来の新サービスや新事業展開を見据えた機能拡充と拡張性を施した。今まで扱えなかったフォーマットの素材も扱えるようにプラグインで拡張できるようにしている。
今回のシステムは、メディアキャストのCMS「DataCaster Contribute(データキャスター・コントリビュート)」をベースに、TBSの運用仕様に合わせて機能拡充した。

TBS社内外から各種情報(気象、災害、ニュース、番組情報、プロ野球情報など)を自動収集し、データ放送規格であるARIB(電波産業会)規格をはじめとする各種フォーマットへ自動変換し、全国のJNN系列各局へデータ放送用の情報を配信する。
(日経クロステック/日経ニューメディア 田中正晴)
[日経クロステック 2020年6月4日掲載]
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