将棋界に藤井時代到来か 最年少タイトル挑戦「順当」

囲碁・将棋
2020/6/5 0:00 (2020/6/5 8:23更新)
保存
共有
印刷
その他

「藤井さん(聡太七段)はレーティング1位の方。当然、強いです」。将棋棋聖戦の挑戦者決定戦進出を決めた後、藤井七段と対戦することになった永瀬拓矢二冠(王座・叡王)はこう語っていた。「棋士レーティング」とは対局の結果をもとに棋士の実力を数値化したもの。日本将棋連盟による公式なものではないが、プロ棋士や将棋ファンも広く認知する指標だ。

1位・藤井聡太七段、2位・渡辺明三冠(棋王・王将・棋聖)、3位・永瀬拓矢二冠(王座・叡王)、4位・豊島将之二冠(竜王・名人)、5位・羽生善治九段――。

6月3日時点のレーティングで、藤井七段は格上のはずの複数タイトル保持者の上を行く。4日、東京都渋谷区の将棋会館で指された挑戦者決定戦でも永瀬二冠を大激戦の末に破り、史上最年少でのタイトル挑戦を決めた。数字の差は小さいとはいえ、レーティングに基づくなら「金星」どころか「順当な勝利」となる。

藤井七段は棋聖戦以外でも勝ちまくっている。王位戦でも挑戦者決定リーグ白組で4戦全勝し、挑戦権まであと2勝。もう片方のリーグ紅組では永瀬二冠が4戦全勝でトップを走っており、挑戦者決定戦が棋聖戦と同じカードになるかもしれない。王座戦では2次予選決勝(10日に大橋貴洸六段戦)、竜王戦でも3組ランキング戦決勝に無敗で勝ち進んでいる。「初タイトルどころか、二冠、三冠と取る可能性も十分ある」(将棋連盟常務理事の森下卓九段)

史上最年少でのタイトル挑戦を決めた藤井聡太七段(4日、東京都渋谷区の将棋会館)=日本将棋連盟提供

史上最年少でのタイトル挑戦を決めた藤井聡太七段(4日、東京都渋谷区の将棋会館)=日本将棋連盟提供

8日に開幕する棋聖戦五番勝負で相まみえるのは渡辺三冠。レーティング1位と2位の頂上決戦だ。まだ17歳の高校生で実績や大舞台での経験では圧倒的に劣るが、レーティング1位の実力をしっかり発揮できれば――。

挑戦権を獲得した後の記者会見で藤井七段は「五番勝負を通じてまた成長したい」とさらに先を見据えた。今回の五番勝負が「藤井時代」の幕開けとなる可能性は十分ある。(柏崎海一郎)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]