積水ハウス、純利益29%増 2~4月期 子会社化効果
積水ハウスが4日発表した2020年2~4月期の連結決算は、純利益が前年同期比29%増の306億円だった。同期間として過去最高を更新した。19年10月に中堅ゼネコンを連結子会社にした結果、建築・土木事業の収益率が大きく改善。開発したオフィスや商業ビルなど保有する賃貸物件の入居率も堅調だった。21年1月期通期の業績予想は据え置いた。
20年2~4月期の売上高は25%増の5980億円、営業利益は49%増の508億円と、いずれも過去最高を更新した。主力の戸建て住宅は消費増税による受注減の影響を受けて16%減収となったが、鴻池組を子会社化したことで建築・土木事業の売上高が6.8倍に増え、利益も押し上げた。
都市再開発事業ではオフィス・商業ビル、賃貸住宅など保有する賃貸物件の入居率が堅調に推移したほか、物件の売却も進んだ。米国で開発した賃貸住宅の引き渡しが完了し、海外事業の売上高は73%増えた。
21年1月期通期は売上高が前期比7%増の2兆5850億円、純利益が3%減の1370億円とする従来予想を据え置いた。新型コロナウイルスの感染拡大による通期業績への影響を精査中としている。営業活動自粛などで足元の受注は減っている。