韓国検察、サムスントップの逮捕状請求 継承問題で

2020/6/4 17:00
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サムスン電子の李在鎔副会長(5月6日、ソウル=共同)

サムスン電子の李在鎔副会長(5月6日、ソウル=共同)

【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のソウル中央地検は4日、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長と同グループ元幹部2人の逮捕状を請求した。グループ会社間の合併比率を不正に操作するなどで、李氏への経営権継承を有利に進めようとした疑い。裁判所は8日に逮捕状を発付するかどうかを審査する。3人の弁護団は同日、強い遺憾を表明した。

検察が不正取引や相場操縦などの違法行為があったとみているのは、2015年の第一毛織とサムスン物産の合併だ。

第一毛織は当時、サムスングループの事実上の持ち株会社で、李氏が筆頭株主だった。一方、サムスン物産はグループ中核のサムスン電子の株式を4%保有しており、合併で李氏によるサムスン電子への支配力は高まった。

この際、第一毛織に有利な合併比率にするため、第一毛織の株価を高く、サムスン物産の株価を低くするよう3人が操縦したと検察は疑っている。

容疑を否認するサムスン側は3日、学識経験者らが捜査や起訴の是非を議論する検察捜査審議委員会での審議を要請していた。その翌日に検察が逮捕状を請求したことに対し、弁護団は「専門家の検討と国民の目線による客観的な判断を仰ごうとする正当な権利を奪われた」と強く批判した。

李氏は経営権継承への支援の見返りに朴槿恵(パク・クネ)前大統領に賄賂を贈った罪で17年に実刑判決を受け収監されたが、18年の二審で猶予刑となり釈放された。公判はまだ続いている。裁判所が今回の件で逮捕状を発付すれば2度目の逮捕となる。

サムスンは専門経営者への権限委譲が進んでおり、李氏が逮捕されてもただちに経営に影響が出ることはなさそうだ。だが、グループの経営資源が裁判対策に割かれることになり、中長期的な戦略策定が遅れるなどの影響が出る可能性がある。

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