楽天、5Gシステムで海外開拓 NECと提携拡大

貿易摩擦
2020/6/3 20:50
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楽天は次世代通信規格「5G」システムを2021年にも海外で販売する。3日、中核となる制御装置の技術をNECと共同開発すると発表。提携拡大による品質向上で海外の通信会社などに売り込む。同分野は中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が強みを持つが、米中対立などで逆風が吹く。楽天にとっては商機だが、国内サービスの安定も課題だ。

ライブ中継で記者会見するNECの新野社長(左)と楽天の三木谷会長兼社長

「グローバルの通信業界で、日本品質のプラットフォームを提供することができる」。三木谷浩史会長兼社長は3日の記者会見で、自社のシステムに自信を示した。海外の複数の通信事業者などから関心が寄せられているとも語った。

楽天は4月に本格参入した携帯事業で、クラウドを使って運用コストを抑えられる「仮想化」と呼ぶ技術を世界で初めて通信ネットワークに全面採用。5Gでも同様の仕組みの採用を目指す。

5Gネットワークの整備は幹線網(コア)とアクセス網(基地局)に分かれる。NECとは従来も基地局向け無線アンテナの開発を進めてきたが、今後は通信回線を制御する幹線網向け装置の技術開発も始める。これにより通信速度の制御などが容易になり、5Gシステムの品質向上につながると見込む。

海外ではファーウェイが5Gの基地局などで存在感を発揮している。ただ、米中対立や新型コロナウイルスの感染拡大で欧米を中心に中国勢への不信感が高まっている。楽天にとっては商機だ。

一方、楽天は5月、新型コロナの影響で6月に予定していた5Gサービスの開始時期を3カ月延期すると発表した。海外展開のためには国内サービスを早期に軌道に乗せられるかも重要になる。

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