最賃引き上げ「中小配慮を」 首相、雇用確保を優先 全世代型社保会議

2020/6/3 19:30
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安倍晋三首相は3日、首相官邸で開いた全世代型社会保障検討会議で、2020年度の最低賃金引き上げに慎重な考えを示した。新型コロナウイルスの影響を受ける中小企業に配慮するよう加藤勝信厚生労働相に指示した。

テレビ会議形式で開かれた全世代型社会保障検討会議であいさつする安倍首相(3日、首相官邸)

首相は「今は官民を挙げて雇用を守ることが最優先課題だ」と述べた。「新型コロナによる雇用や経済への影響は厳しい状況だ。中小・小規模事業者が置かれた状況を考慮し、検討してほしい」と語った。

賃上げは「経済の好循環を回すうえで重要だ」との認識も示した。「中小企業の取引関係を適正化しつつ、この方針を堅持する」と話した。

検討会議には日本商工会議所の三村明夫会頭や連合の神津里季生会長らが参加した。

三村氏は会議で「最低賃金は強制力を持つ。引き上げを凍結すべきだ」と主張した。神津氏は会議後、記者団に「毎年積み上げることが大事だ。ここでストップさせると今までの取り組みが水の泡だ」と訴えた。

首相はアベノミクスによる「成長と分配の好循環」を掲げ、企業に賃上げを促してきた。19年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)には「より早期に全国加重平均で1000円を目指す」と明記した。

最低賃金は企業が従業員に支払う最低限の時給を都道府県ごとに定めたもので毎年改定する。労使と有識者でつくる中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)が夏に引き上げの目安額を示す。19年度は全国平均で901円だった。

リーマン・ショック後の09年度や00年代前半のIT(情報技術)不況時に中央最低賃金審議会が引き上げ額の目安を示さなかった例がある。

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