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韓国がWTO提訴手続き再開「日本、問題解決の意思なし」

【ソウル=鈴木壮太郎】韓国政府は2日、日本による半導体材料など3品目の輸出管理の厳格化措置は不当だとして世界貿易機関(WTO)に提訴する手続きを再開すると発表した。韓国側は日本が提起したすべての問題について是正措置を取ったとして日本側に5月末までに対応策を要求したが、対案は示されなかったと判断した。

茂木敏充外相は2日、「当局間で対話が継続してきたにもかかわらず韓国が一方的に発表したことは遺憾だ」と述べた。菅義偉官房長官は日韓両政府の局長級対話を再開するかに関しては「予断を持って答えることは差し控えたい」と語った。

韓国産業通商資源省の羅承植(ナ・スンシク)貿易投資室長は2日の記者会見で「日本政府に問題解決の意思がない」と批判。「WTOにパネル設置を要求する」と述べた。韓国が一方的に設定した5月末の回答期限までに日本側から「回答はあった」が「従来の立場を超える内容ではなかった」(同省)という。

日本政府は2019年7月に3品目の輸出管理を厳格化した。韓国は元徴用工問題に絡む報復だとして昨年9月にWTOに提訴。軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄もちらつかせて撤回を求めた。

ただGSOMIA破棄は米国が強い圧力をかけ、韓国は同年11月、GSOMIA失効を停止した。WTO提訴の手続きも中断し、輸出管理の問題は日韓当局間が政策対話で解決策を探ってきた。

韓国側は日本の要請に応じ、輸出管理体制の人員拡充や法改正といった対策を進めてきた。それでも日本側が「制度の運用実態を見極める」とし撤回に応じないことに業を煮やした格好だ。

ただ、韓国が実際にWTO提訴に踏み切るかは未知数だ。WTOで紛争が続く間は、韓国が早期撤回を求める日本の輸出管理の厳格化措置が続くジレンマを抱える。

WTOの紛争処理は結論が出るまで平均で2年以上かかる。さらに最終審にあたる上級委員会は、米国による反対で審理に必要な定員を確保できず機能不全に陥っている。韓国が再提訴に踏み切っても、WTOを通じた決着は見通しが立たない。羅氏は「政策対話は続ける」としており、日本に譲歩を迫る戦術との見方もある。

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