中経連水野新会長 「デジタル化と産官学連携を推進」

2020/6/2 19:30
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中部経済連合会は2日、名古屋市で定時総会と理事会を開き、新会長に水野明久・中部電力相談役(66)を選任した。助成金のオンライン申請でトラブルが続出するなど、新型コロナウイルスは日本のIT(情報技術)対応の遅れも浮き彫りにした。水野氏は2日の記者会見で「先頭に立って経済のデジタル化を推進していく」と述べた。

中経連の新会長に就任した水野氏(右)と前会長の豊田氏(2日、名古屋市)

新型コロナで中部経済は大きな打撃を被った。水野氏は「どう立て直していくか、将来を見据えた方策が重要だ」と指摘したうえで、デジタル化による業務の効率化や新ビジネスの創出を企業に促すとした。雇用調整助成金や特別定額給付金のオンライン申請で不具合が起き、ITの脆弱さが目立っている。政府には危機対応のスピードを速め、税の減免など激変緩和の措置を求めた。

このほか、水野氏は3つの重点策を挙げた。ひとつは中部5県(愛知、岐阜、三重、静岡、長野)の産学官連携の強化だ。行政や大学、経済界のトップが集まる会議の立ち上げや、実務者で提言をまとめる「経済協力開発機構(OECD)の中部版のような組織の設立を目指す」との考えを示した。

ふたつ目は産業革新で、名古屋市栄地区のスタートアップ支援拠点「ナゴヤイノベーターズガレージ」を軸に「中部にイノベーションの波を呼び起こす」とした。中部国際空港の2本目滑走路の整備も重点策に挙げた。新型コロナで足元の空港利用者は減っているが、「災害時の輸送能力確保や大規模改修時の機能維持のために2本目は欠かせない」とし、国への働きかけを続ける構えを見せた。

中経連会長を4年間務め、水野氏にバトンタッチした豊田鐵郎・豊田自動織機会長(74)は「ヨットは向かい風でも力強く進む。水野氏のもとで中経連も力強く前進することを期待する」とエールを送った。

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