AGC、バイオ医薬品の原薬工場買収 約100億円で

2020/6/2 15:02
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AGCは2日、英製薬大手アストラゼネカから米国にあるバイオ医薬品の原薬製造工場を買収したと発表した。補修費などを含む買収費用は約100億円とみられる。買収した工場の生産能力は、AGCのバイオ医薬品関連工場のなかで最大級となる。新型コロナウイルスの感染拡大などを背景に、医薬品の受託製造も引き受けやすくなる。

AGCは米国でバイオ医薬品原薬の工場を買収した

米子会社のAGCバイオロジクスを通じて、米コロラド州にあるアストラゼネカの工場を買収した。同工場には原薬となるたんぱく質を増やすために使う2万リットルの培養槽が2基あり、大規模な生産が可能となる。稼働開始は2021年4月の予定。今回の買収と国内外の原薬製造設備の増強で、21年のバイオ医薬品原薬の生産能力は18年比3倍程度になる見通しだ。

買収した工場は、AGCが受託製造する新型コロナウイルスの治療薬候補の物質「レロンリマブ」が商業化された場合の生産拠点になる見通しだ。抗がん剤なども受託製造する方針。敷地には余裕があり、需要に応じて培養槽を追加で4基設置することを検討する。

AGCは従来、少量多品種の医薬品を中心に原薬の製造や開発を受託してきた。一方で生産能力が足りずに規模の大きな案件を受託できないこともあった。今後、既存の受託案件で治験から商用段階に移行する医薬品や新規の受託案件が増えると予想されるため、買収に踏み切った。

AGCは成長分野のバイオ医薬品のなかでも特に市場規模の大きい米国を中心に事業を強化している。バイオ医薬品などの受託製造開発事業の成長で、ライフサイエンス事業の売上高を25年に19年比6割増の1000億円にする計画だ。

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