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ズボラでも年100万円 年収別・正しいお金のため方

年収の低い人と高い人にはそれぞれ別の「ためる方法」がある(写真はイメージ=PIXTA)
日経ウーマン

ズボラでも、知識ゼロでも1年で100万円増やせる!高年収でも貯金がない人がいる一方で、低年収でも驚くほどためている人もいます。年収の低い人と高い人にはそれぞれ別の「たまらない理由」があり、大事なのは課題を適切に見極めて対処すること。あなた仕様の「ためる方法」を探しに行きましょう!

あなたが直面する「たまらない理由」は、年収で変わる

「たまる人」になるためには、何をすればいい? 実はその答えは、年収別に違ってくるんです。あなたがたまらない本当の理由を見つけ出して、それに合った適切な行動を選べば、コツコツ節約を頑張らなくてもお金はたまります!

稼ぎが少ない人ほど「節約のストレス」は大敵

貯金がない、よし節約だ投資だ……。そう、慌てて行動を起こす前に、ちょっと冷静に考えてみよう。そもそも「たまらない理由」は、人によって千差万別で、それぞれ対策は異なる。そして「自分がたまらない理由」を知るための、ひとつの目安となるのが、年収だ。

例えば手取り年収で200万円の人がたまらないのは、最初からお金が少ないため。必死にムダ遣いを探しても報われない場合が多い。そして、少ない予算をさらに切り詰める節約はストレスが多く、逆に浪費につながりかねない。「年収が低い人ほどむしろ、趣味など"聖域"を確保する必要がある」と語るのは、ファイナンシャルリサーチの深野康彦さん。「固定費削減などのストレスの少ない節約や、転職など収入アップに向けた前向きな努力をするほうがいい」。

逆に、手取り年収500万円以上など、稼ぎが多いのにたまらない人に必要なのは浪費防止。「こういう人は使途不明金が多い。高価な買い物というより、細かい積み重ねでお金がどこかに消えている。使途不明金を徹底的に洗い出して意識改革をするか、もしくは自分の意志力をそもそも信用せず、ギリギリまで先取り貯蓄を増やすといった対策が必要」。浪費さえ食い止めれば、このタイプの人の貯蓄力は劇的にアップするはず。

少し余裕がある程度の手取り年収350万円前後の人は、節約だけでは効果が限られるため、投資などでお金を「増やす」ことも考えたい。まずはこの特集の該当する部分を参考に、貯蓄力の改善に踏み出そう!

収入に余裕がない生活はストレスも多いので、節約でさらにストレスをためると、むしろ最後に爆発して浪費を招きがち。固定費の削減や、キャッシュレスで還元を受けるなど、買い物を我慢せずにできる家計改善法を優先しよう。収入アップができれば理想的!

毎月、お金を少し残す余裕はあるくらいの年収。しかし、それをただ預金するだけでは、十分な資産をつくるには力不足。「4カ月分くらいの生活防衛資金を確保したら、それ以降は資産運用でお金を働かせることも考えて」。リスクなしで、預金よりは増やせる方法も!

高収入で、本来なら苦労しなくてもたまるはずなのに貯金が増えない人は、一刻も早く対策が必要。高い生活レベルのまま老後を迎えたら大変だ。「そもそも予算管理などは苦手な人が多いので、先取り貯蓄などの仕組みづくりが大切」。脳科学的なアプローチも効くかも!

ひとり暮らし 夫婦2人暮らし シングルマザー それぞれのお金のため方、これが正解でした!

決して高収入ではないのに、なぜかお金がたまっている人がいます。自分のライフスタイルに合わせて上手に家計管理する3人に、彼女たちなりの"貯蓄の正解"を聞きました。

「ひとり暮らし」年収400万円台

<1カ月の生活費を現金で見える化 家計簿がなくてもたまる暮らしに>

金融・事務 西脇香織さん(仮名・30歳)

「ランチは社員食堂を利用しているため、外食するより安く済んでいます」。通信費は機種代の分割払いを含むため少し割高。「格安スマホも検討中です」。ボーナスは、ほぼ貯蓄に回している。

月収の3割強である9万円を、毎月貯蓄している西脇香織さん。その秘訣は、「先取り貯蓄」と「現金管理」。「気が緩んでもためられるよう、財形で月5万円を貯蓄。また給料日には、1カ月で使えるお金を全額引き出します。残金が目で見て分かるので、家計簿は不要です」。手元の現金でも、「美容費」や「プレゼント代」など、を目的別に月4万円を先取り。おかげで月ごとの支出変動がなく、必要なときにケチらずに済む。「"あといくら使えるか"だけを把握。その範囲内であれば、ぜいたくもアリです」。大好きな美容グッズや洋服の値段は気にしない主義。結果、ストレスなく650万円を貯蓄できた。「来年春には、結婚を控えています。新しいスタートを切っても、同じペースでためる予定です!」。

<これが西脇さん流 ため方の正解>

月5万円は財形でほったらかし貯蓄

昨年昇進して給料がアップしたのを機に、財形貯蓄を1万円増やし、月5万円に。「手元にあれば使ってしまう性格なので、給料から天引きされる財形貯蓄は私向き。勝手にたまっていくので、努力はいりません」。

お金をおろすのは給料日だけ!

家賃とクレカの引き落とし分を除いたお金をすべて引き出し、生活費として手元で管理。「無印良品のケースは、お札にぴったりのサイズ。半透明のファイルで費目ごとに仕分け可能です」。

美容費やプレゼント代は現金で別に取っておく

美容院代などは、毎月額が違うため、あらかじめ月1万円を先取り。「余分にかかる月もここから出すので、支出変動も怖くありません。他にも、習慣化している家族へのプレゼント代や、年末ジャンボ代を先取り」。

頑張らなくてもたまる7ルール

【ルール1】生活費は使い切ることも 残しだめは期待しない
財形と手元の目的別貯蓄で月9万円を先取り、残りは使い切ってもよしとする。「"貯蓄は先取りのみ"と割り切ったら、家計管理に頭をひねることがなく気楽」。
【ルール2】クレカを使ったら即入金 使えるお金を現金でしっかり把握
以前は、月末にクレジットカードの請求額に慌てたことも。「クレカは支払いまでにタイムラグがあるので、家計管理が混乱しがち。カードで買った分は、生活費から口座へ即入金。先送りしません」。
【ルール3】仕事服はプチプラ でも欲しい服はガマンしない
おしゃれしたいプライベートの服や靴は、高くても欲しいものを購入し、長く大切に使う。その分、仕事用は、ユニクロなどのシンプルで安いものを選んで"制服化"。メリハリ消費を意識する。
【ルール4】好印象を与えてくれるので ツヤ髪キープには妥協しない
シャンプーとトリートメントは、美容室で購入した計1万円のものを愛用。「3カ月程度持ちます。髪の毛が艶やかだと、それだけで清潔感がアップ。身だしなみは、社会人としての大事な自己投資です」。
【ルール5】家計簿はつけない 手元の残金だけチェックする
「家計簿は続きませんでした」。今は、気が向いたときのみ、手帳に手元の残金を記入することに。「先取り集中の貯蓄で、残高のみを追えばたまる仕組みができ、家計管理がシンプルに」。
【ルール6】気が向いたら100円貯金し ためグセをつける
最近、小銭貯金も始めた。「無理やりためるのはストレスになるので、気が向いたときだけ、お気に入りのクマの小銭入れに100円玉をイン。小銭の重みを実感し、自然にためグセがつきます」。
【ルール7】懸賞は見つけたら必ず応募して小さな幸せを逃さない
夜のすきま時間を活用し、ネットやはがきで懸賞に応募。「申し込んでみると、意外に当たるんですよ。家計の足しになるだけでなく、応募すること自体が楽しいので、リフレッシュにもなっています」。

「夫と2人暮らし」年収400万円台

<貯蓄額の見える化とコミュニケーションで夫婦別財布でもたまる仕組みに>

看護師 水谷紗理さん(仮名・31歳)

食費は外食費1万円も含む。服代や美容費は小遣いから。「医療費が高いのは妊活中のため。投資はiDeCoやつみたてNISA口座を有効活用」。

固定費は夫、生活費は妻と典型的な別財布でも、夫婦でしっかりたまる仕組みを確立している水谷紗理さん。

「基本的に、生活にかかるお金はすべて折半。担当した出費は報告し合い、不公平が出ないように精算します。結果的に、家計全体をオープンにできるので、節約したい部分もすぐ話し合えるのがメリットです」

貯蓄は、旅行など共有するもの以外は個人でため、必要な際に出し合うスタイル。いざというとき困らないよう、年に1度、貯蓄額も公開する。「夫のほうがためているので、次は負けまいとやる気に(笑)。自立した関係を保てる今のやり方は、お互い気に入っています。子供が生まれたら変わるかもしれませんが、なんでも話し合える雰囲気があるので、不安はありません」。

<これが水谷さん流 ため方の正解>

お互いが出した分を月末に締めて折半。家計のモヤモヤはゼロ

夫婦別財布でも、家計簿は一元管理。「エクセルで家計シートを共有し、お互いに負担した金額を入力。月末に集計し、全体で半々の負担になるように精算します。家計で見えない部分がないのでモヤモヤしません」。

旅行、実家関連、老後…目的別に貯蓄&投資

「互いの家族への贈り物や年2回の旅行代は、月1万円ずつ出し合って目的別に貯蓄。老後資金は、各自でiDeCoを活用。私はつみたてNISAも利用し、投資信託を積み立てています」

年に1度、貯蓄額をシェア。夫の収入は知らなくても信頼できる

お互いの貯蓄額は、結婚記念日に公開。「きちんとためているかを、互いに確認し合えるので安心。子供ができた後の教育費はどうするかなど、将来についても話し合っています」。

頑張らなくてもたまる7ルール

【ルール1】食材は買っても2日分。作り置きをやめたら廃棄もゼロに
1週間分のまとめ買いで作り置きを頑張るも、勤務シフトが不規則で挫折。「今は無理せず、2日分程度の食材を買い、その都度使い切るスタイルに。ロスが激減し、食費がラクに減りました!」。
【ルール2】予算は現金管理でも支払いはキャッシュレスでお得に
給料日に予算の全額を下ろし、費目別にファイルで予算管理。「支払いは今お得なキャッシュレスで。クレカ使用分は都度ファイルから抜き、PayPayは現金チャージを徹底。使いすぎを防ぎます」。
【ルール3】家具・家電など長く使うモノは見た目や機能性を重視
"とりあえず"で買った安い家具や家電は、劣化も飽きも早く、引っ越し時に処分した経験が。「多少高くても質が良く、見た目も好みのモノを買うほうが長く使えてお得。じっくり吟味して選びます」。
【ルール4】旅先は妥協しない けれど、お得に行く方法はとことん検索
行き先や泊まりたいホテルは譲らないが、移動手段の飛行機やレンタカーは格安プランをネットで調べて節約。「ホテルもベストレートを狙い、予算内で大満足の旅を実現します」。
【ルール5】意見が対立したら、いったん夫の意見を尊重。お互い納得できる着地に
お金のことで意見が割れたら、いったん夫の希望を採用。「やってみてうまくいかなければ夫も納得し、こちらの意見も通しやすい。否定しないことでけんかにならず、冷静に意見を言える関係をキープ」。
【ルール6】外食は月1回のみ。夫婦で何を食べるか考えるのが楽しみに!
だらだら外食すると、満足度も低く、出費もかさむ。「夫と話し合い、夜の外食は月1回のルールに。どこに何を食べに行くか2人で決めるのが楽しく、ワクワク感が増。大正解でした!」。
【ルール7】レシート読み取りアプリを使い、ゲーム感覚でポイントゲット
「CODE」というアプリで、プチ稼ぎ。「レシートと商品のバーコードを読み取るだけでポイントがもらえ、2年で1万円以上に! ためたポイントでバーミキュラの鍋をゲットするのが目標です」。

「子供2人と3人暮らし」年収200万円台

<離婚してすぐにたまる仕組みをつくり、年100万円ためたシングルマザー>

アパレル・販売 上野朱里さん(仮名・32歳)

「地方なので住居費が安く、助かります」。10月から幼児教育・保育の無償化が始まり、子供の保育園代も無料に。「ボーナスは全額貯蓄に回します」。

地方のアパレル店舗で販売員として働く上野朱里さん。1年ほど前に離婚し、2児のシングルマザーに。元夫から月5万円の養育費をもらえるが、自身の給与は手取り16万円程度。「子供が大きくなれば、今よりお金がかかる。家計管理をきちんとして貯蓄を増やすと決意しました」。まずは1カ月間、家計簿をつけてお金の使い方を把握。費目ごとに予算を決め、先取り貯蓄も始めた。「月2万2000円と無理のない金額に。やりくりで余ったお金2万~3万円を月末にプラスしています」。また、貯蓄、生活費、特別費と目的別に口座分けし、貯蓄口座には手をつけないのがルールだ。「給料アップも大事だと考え、仕事で成果を出し、年収アップに成功! 1年で無理なく100万円以上貯蓄できました」。

<これが上野さん流 ため方の正解>

「貯蓄」「生活費」「特別費」の3つの口座分けでお金の流れを明確に!

お金の管理をラクにしたいと、口座は貯蓄用、生活費用、特別費用の3つに。「貯蓄口座は楽天銀行に。すきま時間にスマホで残高を確認。貯蓄が増えていくのを見るのが、ささやかな楽しみの一つ」。

先取り貯蓄と残しだめのダブル効果で貯蓄スピードアップ!

先取り貯蓄は頑張りすぎず、月2万2000円に設定。「無理せずできる額にしておけば、貯蓄用口座に手をつけずに済みます。やりくりを頑張って3万円以上残せるとうれしい!」。生活費は現金で管理する。

格安スマホに替えて通信費を年8万円以上を無理なく節約

大手キャリアのスマホを格安スマホに替えて、月7000円マイナスに。「それだけで年8万円以上節約になりました。NHKの受信料や終身保険は半年払いに、自動車保険は年払いにしたら割引に。固定費の見直しは大きいです」。

頑張らなくてもたまる7ルール



【ルール1】すきま時間のポイ活で月5000円相当のポイントをゲット
インスタで知った"ポイ活"を、朝などのすきま時間にコツコツ続ける。「銀行口座開設やクレカ発行、買い物などは、warauやポイントインカムなどのポイントサイト経由にするとお得です」。
【ルール2】休日はお弁当を作って公園でピクニック。0円レジャーを楽しむ!
「まだ子供たちが小さいので、レジャー施設などに遠出しても疲れてぐずりだし、私もイライラ…。そこで最近は、近くの公園へピクニックに行くのがお決まり。お弁当作りから、みんなでワイワイ楽しみます。レジャー費もかからず、一石二鳥です!」
【ルール3】仕事で疲れた日の夕食は外食や冷凍おかずで無理はしない
仕事はフルタイム勤務。夕食作りは頑張りすぎず、時には外食したり、冷凍うどんやコロッケなどの総菜でパパッと済ませたりする日も。「無理しないと決めたら、気持ちがラクになりました」。
【ルール4】ネスカフェのコーヒーマシンでおうちカフェを満喫
ポイントサイト経由でネスカフェアンバサダーに登録。「コーヒーマシンをタダで借りられます。コーヒー代は別途かかりますが、1杯20円程度。自宅でおいしいコーヒーをいれて、ホッとひと息」。
【ルール5】離婚調停を頑張ったご褒美に財布を。たまには自分を甘やかす
離婚してすぐに買ったのがイルビゾンテの財布。「貯蓄も少ないのにぜいたくかなと躊躇(ちゅうちょ)しましたが、離婚調停を乗り越えた自分へのご褒美に。家計管理を頑張ろうと気合も入りました」(笑)。
【ルール6】家計簿はアプリで記録。円グラフで費目ごとの出費の割合をチェック

アプリ「毎日家計簿」を使い、毎晩、レシートを見ながら1円単位で支出を入力。「食費や日用品など、費目別の支出の割合を円グラフでチェック。割合がいつもより多いと感じたら、支出内容を細かく見て原因を探ります」。
【ルール7】仕事、育児の息抜きはおうちカラオケでバラードを熱唱
ストレス発散はカラオケ!「カラオケに行く暇がないので、無料のカラオケアプリ『ポケカラ』で曲を流し、熱唱。子供たちが知っている曲も入っているので、一緒に歌うことも」。

この人に聞きました

深野康彦さん
ファイナンシャルリサーチ代表。1989年にFPになり、96年に独立した、業界歴30年を超えるベテラン。資産運用にも詳しく、自他ともに認める「金融商品オタク」。著書に『55歳からはじめる 長い人生後半戦のお金の習慣』(アスカビジネス)など。

(取材・文 臼田正彦/岩井愛佳=日経WOMAN編集部 西尾英子/大上ミカ、写真 小野さやか/工藤朋子/徳山久美子)

[日経ウーマン 2020年1月号の記事を再構成]

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