シンガポールが外国人寮増設 年内6万人分、密集防ぐ

2020/6/1 23:06 (2020/6/2 0:02更新)
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【シンガポール=谷繭子】シンガポール政府は1日、新型コロナウイルスの温床となった出稼ぎ外国人労働者向けの寮を増設すると発表した。大人数が密集して共同生活する寮で感染者が激増したため、国主導で増設する。2日からの経済再開で外国人労働者が多い建設現場も徐々に稼働するため、感染対策を急ぐ。

感染の起こりやすい密な環境の改善を目指す=ロイター

シンガポールでは建設業を約32万人のインドやバングラデシュ、中国などからの出稼ぎ労働者が担っている。政府はプレハブの建物や建て壊し予定の校舎といった国の施設などを活用し、年内に6万人を収容できる仮設寮を用意する。1人あたりの面積を広げるほか、トイレや浴室、医務室や隔離施設も増やす。

10万人の外国人労働者が長期的に居住できる本格的な寮の建設にも乗り出す。完成には数年かかるが、2年以内に寮を11カ所建て、仮設や既存の寮から移住させる。

シンガポールは当初、感染抑止に成功していたが、4月以降に外国人労働者が集団生活する寮で新型コロナの感染者が爆発的に増加。5月末時点の全感染者約3万4千人のうち94%を占めた。政府は外国人の検査や治療、生活支援など対策に追われた。

外国人寮の一部は環境が劣悪で、かねて問題視されていた。政府はコロナ対策として港の埠頭や屋内競技場、駐車場などに仮設宿泊所をつくり、労働者の一部を移したが、長期的な解決策が求められていた。

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