マンションオンライン接客、住友不動産は完全非対面に

2020/6/1 18:44
保存
共有
印刷
その他

数千万円以上という高額商品の代表格である新築分譲マンションの販売でもオンライン接客が広がってきた。アフターコロナの時代を見据えて、産業界は新たな事業モデルを模索している。IT化が遅れているとされてきた不動産業界も例外ではない。

住友不動産ではウェブで販売担当者が物件紹介や重要事項説明を行う

住友不動産は1日、全国全ての販売物件を対象に物件見学から引き渡しまで「非対面」で完結する仕組みを導入した。三菱地所レジデンスは5月29日からオンライン接客の導入範囲を全エリアに拡大する。

新型コロナウイルスがやや収束し、緊急事態宣言が解除された後も外出を控える傾向が続くとみられ、マンション販売は苦戦を強いられそうだ。大手各社はそうしたなかでの新たな販売手法として定着させていく考えだ。

住友不動産は全国全ての販売物件(約70物件)を対象に始める。客はモデルルームを訪れることなくウェブ上で物件紹介や周辺環境情報、モデルルームの撮影動画、最寄り駅から物件までの経路の動画の視聴のほか、販売スタッフとの住宅ローン相談などを行うことができる。重要事項説明もウェブ上で行い、客から希望があれば、契約書や鍵の引き渡しは郵送で対応でき、完全非対面化での販売が可能だ。

国土交通省が実施しているITを活用した重要事項説明の社会実験に住友不動産は参画しており、2019年10月1日から20年9月30日までの期間、ウェブ上で重要事項説明ができる。不動産売買取引では宅地建物取引業法の規定で、宅地建物取引士による対面での重要事項説明が義務付けられている。

同社の新築マンション販売拠点では緊急事態宣言の全都道府県への宣言拡大を受け休止対象エリアを全国に拡大していたが、その後解除に従ってエリア別に営業を再開し、5月26日から全国の全ての拠点が営業再開した。感染予防対策を講じているが、同社では「外出を控えたい人や遠方に住む人、時間に限りのある人など来場が困難な客に対する選択肢を拡充し利便性と満足度を高める」としている。

三菱地所レジデンスは3月23日から東京都心エリアの全ての販売物件(約10物件)でオンライン接客を導入し、実績は約150件に上る。緊急事態宣言の解除後、対面での接客を希望する客よりもオンライン接客を希望する客が多いことから、5月29日から首都圏の全エリア、名古屋、関西、札幌などの全エリアに拡大し、約50物件で実施する。

同社のオンライン接客はオンライン商談システムを使い、パソコンの画面で資料やVR(仮想現実)のモデルルームを共有しながら商談を進める。三菱地所レジデンスでは重要事項説明以降は担当者が客との対面で行うという。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]