東大IPC、大企業連携に特化の新ファンド

2020/6/1 7:46
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東京大学が設立した投資事業会社、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC、東京・文京)は、企業間や産学の連携を深めることで、スタートアップを育てるためのファンドを設けたと発表した。大企業が事業を切り出して生まれた新興企業に投資したり、東大の研究成果を基に企業とスタートアップを設立したりする。

「オープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合」を設立した。東大が資金の大半を拠出したほか三菱UFJ銀行と三井住友銀行が出資し、当初のファンド規模は約28億円。今後も追加で事業会社などから資金を募り、ファンド規模を拡大する。

大企業とスタートアップ、東大の連携に特化した点が特徴だ。企業が事業を切り離して独立させる「カーブアウト」型のスタートアップや、大企業と共同設立するジョイントベンチャーなどに投資する。研究成果の活用など、東大と協業しているスタートアップが投資対象となる。

すでに、武田薬品工業から独立した創薬スタートアップのファイメクス(神奈川県藤沢市)と、ユニ・チャームのプロジェクトから生まれた中国向け育児メディアのOnedot(東京・港)の2社に新ファンドで出資した。

近年は国内でも、企業が研究開発での自前主義を脱し、大学やスタートアップなど外部との協業で事業を生み出す「オープンイノベーション」に取り組むことが増えた。一方、新たな事業が大企業内の組織にとどまると成長しづらいとの見方もある。東大IPCは大企業の優秀な人材と東大が持つ資産を組み合わせることでスタートアップ育成を狙う。

同社の水本尚宏パートナーは「有望なカーブアウト企業は増えているが、民間ベンチャーキャピタルだけではリスクを取りづらい。官民ファンドが手がける意義は大きい」と話している。

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