トランプ氏「軍派遣の用意」 抗議デモの暴徒化に対処

2020/5/31 11:22
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【ワシントン=中村亮】米中西部ミネソタ州で起きた白人警官の暴力による黒人の死亡事件への抗議デモが同州で暴徒化していることに関し、トランプ大統領は30日、「(治安維持のために)もし知事が軍を必要とするのであれば我々にはその用意がある」と語った。ミネソタ州の当局の対応について「厳しくかつ強力に対処すべきだ」と指摘し、デモ隊との対決姿勢を鮮明にした。

30日、トランプ米大統領はデモ隊との対決姿勢を鮮明にした(ワシントン)=ロイター

ホワイトハウスで記者団に語った。ミネソタ州では州知事の監督下にある州兵を動員しているが、トランプ氏は連邦政府の軍派遣も辞さない構えをみせた。ツイッターでは事件が起きた同州ミネアポリスの抗議デモに関し「80%の参加者は州外から来ている。彼らは平穏や平等を望む勤勉なミネアポリス住民らに害を与えている」と非難した。

国防総省は30日の声明で、エスパー国防長官と米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長が最近24時間でワルツ・ミネソタ州知事と2回電話し、軍派遣の用意がある考えを伝えたと明らかにした。州知事から要請を受けた場合に備え、一部の部隊に対して警戒レベルを引き上げるよう指示した。

国内の治安維持を目的とした連邦政府の軍動員は異例だ。米メディアによると1807年に成立した暴動法に基づいて大統領による軍派遣が認められており、同法が最後に適用されたのは1992年。白人警官によって黒人青年が暴行を受けたがその後に警官が無罪となったことをきっかけにロサンゼルスで起きた暴動に対処するためだった。暴動では多数の死者が出た。

トランプ氏は29日、ミネソタ州の抗議デモに関して「略奪が始まれば銃撃も始まる」とツイッターに投稿した。デモ鎮圧に向けて武力行使を容認するものだと受け止められてデモの暴徒化に拍車をかけた。投稿は黒人差別が横行した1967年に白人警察幹部が黒人社会を取り締まる際に使った言葉でもあり、トランプ氏に対する反発も強まった。

AP通信によると、30日時点でカリフォルニアやコロラド、ジョージア、サウスカロライナ各州などの10都市以上で外出禁止令が出た。ホワイトハウス周辺にも多数のデモ隊が集まって警官隊ともみ合いになった。

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