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トルコ・ブラジル・インド、20年はマイナス成長へ

新型コロナ影響、通貨安や都市封鎖など

【イスタンブール=木寺もも子、サンパウロ=外山尚之】主要な新興国であるトルコ、ブラジル、インドは2020年、いずれもマイナス成長になる見通しだ。新型コロナウイルスの感染拡大による通貨安や都市封鎖などが響き、4月以降、経済の減速が鮮明になっている。各国はなお感染抑制に成功しておらず、経済収縮の幅は今後、先進国を上回る可能性がある。

「賃貸物件」と書かれた紙が窓に貼られ、閉店したレストラン(27日、イスタンブール)

トルコ統計局は29日、1~3月期の実質成長率が前年同期比4.5%だったと発表した。ただ回復基調にあった国内経済は3月下旬以降、感染の拡大で一変。通貨リラの対ドル相場は年初から1割超下げ、5月には一時、過去最低に達した。

20年は国際通貨基金(IMF)が5%、欧州復興開発銀行(EBRD)が3.5%のマイナス成長になると予想する。政府はまだプラス成長に自信を示すが、年初に想定していた5%超の回復シナリオの実現は諦めた。

消費者や事業者の景況感である経済信頼感指数は4月、前月より40ポイント低い51だった。外出制限が緩和された5月は61に上昇したが、記録的な低水準だ。TEBアセット・マネジメントのプナル・ウールオール氏は4~6月期の成長率がマイナス15%程度に落ち込むと予想している。

ブラジルの20年の実質成長率は統計開始以来、最低となりそうだ。スイスのUBSは予想をマイナス7.5%に下方修正した。通貨レアルは対ドルで年初から25%下がり、製造業の多くが部品や素材を輸入に頼るため、コスト上昇に苦しむ。物価高は家計を直撃する。

3月下旬に主要州のサンパウロやリオデジャネイロなどで外出自粛が始まり、工業生産やサービスは壊滅的だ。回復傾向だった失業率は4月末が12.6%と、1年前の水準に上がった。企業は人員整理を続けている。

インド統計局は29日、1~3月期の実質成長率が前年同期比3.1%だったと発表した。4四半期連続で下落した。12年度から現行の統計基準を導入しているが、過去最低を更新したとみられる。新型コロナの影響で個人消費が大幅に低迷したほか、製造業や建設業もマイナスだった。

「(4月開始の)20年度の実質成長率はマイナスの見込みだ」。インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁は22日の記者会見で明らかにした。

自動車や家電など耐久消費財が売れず、生産が落ち込んだ。貿易も不振で、4月は前年同月比で輸出と輸入がともに6割減り、鉄鋼需要は9割減少した。「内需の約6割を占める個人消費の大半が吹き飛んだ」(ダス氏)。国民の半数以上が従事する農業も鈍い。

人口が約13億人のインドは3月下旬、感染抑制のため全土を封鎖し、なお続いている。それでも、貧困層を中心に感染拡大に歯止めがかからない。ノムラ・シンガポールは同国の4~6月期の実質成長率をマイナス14.5%と予想している。

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