大阪メトロ、25年に不動産開発10倍へ 非鉄道を加速

2020/5/29 19:27
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大阪メトロは鉄道事業への偏りが大きい

大阪メトロは鉄道事業への偏りが大きい

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は民営化3年目に入り、非鉄道事業を加速させる。2025年度までにマンションや商業施設を53カ所で開発し、現在の10倍に増やす。29日に記者会見した河井英明社長は、売上高に占める非鉄道事業の割合を現在の17%から将来は4~5割に高めたい考えを示した。

大阪メトロは同日、25年度までの中期経営計画を改定した。「デジタルマーケティング」、次世代交通サービス「MaaS(マース)」、「都市開発」を3本柱として注力すると打ち出した。

都市開発では新たに土地を取得するほか、地下鉄出入り口や変電所など保有する不動産の活用を進める。MaaSでは21年度以降にルート検索や予約・決済が可能なアプリを提供、鉄道他社やタクシーなどとも連携する。25年度に向け自動運転バスや地下鉄のダイヤ見直しも進め、大阪市内の交通をまとめて利用しやすくする。

アプリで得た利用者の行動データはグループの流通や広告事業に生かす。注文した商品を駅で受け取れるサービスなどを考える。

足元は新型コロナウイルスによる訪日客減や外出自粛の影響が大きい。同日発表した20年3月期連結決算で純利益は前の期比20%減の271億円だった。逆風下でも投資は進め、夢洲(ゆめしま)で1000億円超を投じるタワービル建設計画は「収益性を見極めながら進めている」と河井社長は話した。

大阪メトロは関西私鉄と比べ鉄道事業が利益に占める割合が高い。河井社長は「(コロナ禍で)鉄道事業に偏った事業構造の脆弱性が現実になった」とこぼした。非鉄道事業の営業利益は足元では全体の30%で、中計では25年度に36%に高める目標を掲げている。

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