/

前代表、疑惑を全面否定 韓国の元慰安婦支援団体

検察捜査が焦点に

【ソウル=恩地洋介】韓国の元慰安婦支援団体「日本軍性奴隷問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の尹美香(ユン・ミヒャン)前代表は29日、韓国国会内で記者会見し、寄付金の使途などを巡る自身の疑惑を全面的に否定した。元慰安婦女性の告発から露呈した疑惑の解明は今後、検察の捜査に委ねられる。

記者の質問に応じる元慰安婦支援団体の尹美香前代表(29日、ソウル)

尹氏は4月の総選挙で、与党「共に民主党」の比例代表として出馬し当選した。30日から国会議員の任期が始まる。保守系野党は尹氏に当選を辞退するよう求めるが、与党内には擁護論が根強い。

「信じてくれた方に心配をかけ、心からおわびする」。尹氏は記者会見で頭を下げた。元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(91)が、寄付金が元慰安婦のために使われなかったと指摘したことについては「事実ではない」と否定した。

尹氏は寄付金を自身の個人口座で募っていた。自身の4つの口座で計9件の事業の募金をしたと明かし「一時的に活用した。流用したという主張はまったく異なる」と釈明した。

寄付金を娘の米国留学の費用に流用したとする疑惑を巡っては「(留学費用には)夫の刑事補償金と損害賠償金を充てた」と説明した。活動家の夫は北朝鮮のスパイ活動をした罪に問われ、1993年に国家保安法違反で有罪判決を受けた。後に再審で無罪となり、国から2億4千万ウォン(約2千万円)を受け取った。

韓国メディアは、2015年の日韓合意に基づく元慰安婦への給付金に関し、尹氏が元慰安婦に受け取りを拒むよう働きかけたと伝えていた。尹氏はこれを否定し「被害者が排除されたまま密室で合意を強行した外交当局が、誤った合意の責任を正義連と私に転嫁している」などと主張した。

新たな国会の構成を決める臨時国会は6月初旬に開かれる。議員になる尹氏は不逮捕特権を得ることになるが、「検察の捜査から逃げるつもりはない」と述べた。

元慰安婦の批判から浮上した一連の疑惑は、市民団体の活動に対する国民の不信を高めた。「団体の存続や利益と、活動家自身の名声が活動目的になっている」との指摘は少なくない。

一方で、正義連は文在寅(ムン・ジェイン)政権と相互依存の関係にある。正義連は革新系与党の有力な支持団体であり、韓国政府から16年からの4年間で13億ウォンの補助金を受けている。

このため、革新政権の対日政策に与える影響は大きい。文氏は28日に与野党の院内代表と会合した際、慰安婦問題について「15年の合意で問題解決への期待はあったが、被害者が受け入れられず解決できなかった」との認識を示した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン