COP26、21年11月に開催 新型コロナでほぼ1年延期
【ブリュッセル=竹内康雄】国連と英政府は28日、地球温暖化対策を話し合う第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)を2021年11月1~12日に開くと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で20年11月の開催を延期することを決め、日程を調整していた。開催地は英グラスゴーで変わらない。

気候変動枠組み条約のエスピノサ事務局長は声明で「正しく実施すればコロナ危機からの回復がより持続可能な気候を可能にするだろう」と訴えた。COP26の議長を務めるシャルマ英ビジネス相は「COP26は、世界がクリーンでしなやかな回復のもとで団結する瞬間になるだろう」と、気候変動問題への対策を強化するよう呼びかけた。
新型コロナの影響で国連と英政府は4月に延期を決定。関係者の間では21年中ごろに開くとみられていたが、ほぼ1年の延期となる。COPは閣僚級の会合で毎年11~12月に開かれていたが、間隔が2年空く。
温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は今年から本格運用が始まった。COP26は閣僚同士でその運用状況を確認し合う初の機会となる。19年12月にマドリードで開いたCOP25で、合意を先送りした国際的な排出量取引のルールで成果を出せるかも課題となる。
今年11月には米大統領選が控える。トランプ大統領が勝利すれば米国は予定通りパリ協定を離脱する見通しだ。一方でバイデン前副大統領が勝てば協定への復帰が見込まれる。米大統領選の結果はCOP26など世界の気候変動対策の方向を大きく左右する。