NTTコムにサイバー攻撃 自衛隊の通信情報流出か

2020/5/29 2:00
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NTTコムから流出した疑いがあるのは、海上自衛隊の司令部が集まる「海上作戦センター」の通信設備や配置図のほか、自衛隊の拠点約10カ所の回線情報など

NTTコムから流出した疑いがあるのは、海上自衛隊の司令部が集まる「海上作戦センター」の通信設備や配置図のほか、自衛隊の拠点約10カ所の回線情報など

ネット接続サービス大手のNTTコミュニケーションズがサイバー攻撃を受け、自衛隊の通信ネットワークに関わる情報が流出した可能性があることが28日、関係者への取材で分かった。防衛省の基幹システムの運用に影響する恐れもあるとして、同省はNTTコムから経緯を聞き取り、漏洩が疑われるデータについて詳細を調査している。

NTTコムは同日、不正アクセスにより業務を契約した621社の工事情報などが流出した可能性があると発表。個別の社名などは機密保持を理由に明かしていない。取材には「流出の可能性があるものに、防衛省関連の情報が含まれるかは回答を控える」とした。

関係者によると、流出した疑いがあるのは、海上自衛隊の司令部が集まる「海上作戦センター」(神奈川県横須賀市、建設中)の通信設備や配置図のほか、自衛隊の拠点約10カ所の回線情報など。少なくとも100以上のデータファイルが不正アクセスを受けていた。

いずれも防衛省側から受注した業務に関するデータで、防衛省が指定する「秘密」には当たらないとみられるが、流出した情報によっては、防衛省と自衛隊の通信ネットワーク「防衛情報通信基盤(DII)」への影響も懸念される。

NTTコムは今月7日、社内サーバーに対する異常な操作を確認し、外部との通信を遮断。調査により、情報流出の疑いを13日までに把握した。防衛省関連の情報への不正アクセスは4日から5日にかけて複数回あり、シンガポールの拠点のサーバーを踏み台にして、日本国内の社内サーバーに侵入されていた。

防衛省には13日に報告し「秘密や保護すべき情報は、外部と接続しないで管理しており流出の恐れはない」と説明した。

NTTコムの公共事業を担当する部署が狙われたとみられ、情報流出は防衛省以外の省庁に拡大する恐れもある。

防衛関連企業へのサイバー攻撃は相次いでおり、三菱電機から最新鋭の「高速滑空ミサイル」の性能に関する情報が漏洩した可能性があることが今月明らかになった。

〔共同〕

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