通信大手のシングテル、2020年3月期の純利益65%減

アジアBiz
2020/5/28 22:00
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シングテル、5Gなどへの設備投資は継続する

シングテル、5Gなどへの設備投資は継続する

【シンガポール=谷繭子】通信大手のシンガポール・テレコム(シングテル)が28日に発表した2020年3月期の通期決算は、純利益が前の期に比べ65%減となる10億7500万シンガポールドル(約810億円)だった。出資先のインド通信大手のバルティ・エアテルの関連で、13億シンガポールドル超の特別損失を計上したのが響いた。新型コロナウイルスの影響による収入減も響いた。

売上高は5%減の165億4200万シンガポールドルだった。2月以降、新型コロナの影響で海外出張や旅行需要がしぼみ、ローミング収入が減った。外出制限でスマホなどの機器販売も落ち込んだ。テレワークの浸透による家庭のネット利用増も、減収を補えなかった。1~3月期の四半期ベースでは、売上高が前年同期比10%減、純利益は26%減だった。

バルティ関連の特損は、インド政府が通信各社に対し、免許料などの追加の支払いを求めたために発生した。2019年7~9月期に、関連の引当金の大半を計上していたが、20年1~3月期に積み増した。ただ過当競争に陥っていたインド市場は最近淘汰が進んでおり、シングテルのチュア・ソックン最高経営責任者(CEO)は「今後は成長の勢いを加速できる」とした。

毎年5月に示す今期のの通期の業績見通しは、経済と事業への影響が見通せないとして発表を見送った。同社はシンガポールの次世代通信規格「5G」の事業免許を4月末に獲得している。コロナ禍で電子商取引などデジタル・サービスの普及は加速しており、「通信網への投資を継続する」(チュア氏)方針だ。

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