住友化学、21年度の中計目標を取り下げ 市況低迷受け

2020/5/28 20:42
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住友化学の岩田圭一社長は28日に経営説明会を開き、中期経営計画の最終年度である2021年度の売上高や営業利益の目標達成が困難になったとの認識を示した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響による石油化学品の市況低迷や、医薬品部門の費用負担増などが響いている。

住友化学は19年に発表した3カ年の中期経営計画で21年度の売上高を2兆9500億円、営業利益を2600億円とする目標を掲げていた。岩田社長は「20年度もどうなるかわからない状況で、今数字は持ち合わせていない」とし、これらの数値目標を一旦取り下げた。

新型コロナの影響では20年度に150億~350億円の減益要因になるとの見通しを示す。石油化学品は自動車関連の樹脂などの出荷が減少する。サウジアラビアで進めている大型石油化学事業「ペトロ・ラービグ」では原油価格下落によって利幅が減り、価格競争力にマイナスの影響が出るとの認識を示した。

ただし、21年度以降を含めた中長期では、事業の成長を見込んでいる。24年度は一時的な損益を除く「コア営業利益」を3000億円弱にする目標を示した。19年度の1327億円と比較して2倍程度に向上させる。

収益向上の原動力にするのが農業、医薬品、機能材料だ。

農薬などを手掛ける健康・農業部門は北米の市況回復が見込まれるほか、価格が大幅に下落した鶏などの飼料添加物「メチオニン」の売価が回復すると見込む。医薬品部門では提携する製薬スタートアップの英ロイバント・サイエンシズの投資負担が先行するが、関連する製品が伸びて21年度以降に提携効果が現れてくるとした。エネルギー機能材料・情報電子化学部門は電池部材や5G関連の半導体が伸びると想定する。

コア営業利益は健康・農業部門とエネルギー機能材料・情報電子化学部門で各800億円、医薬品部門で1000億円の目標を掲げた。部門目標の達成時期は明確に示していないが、岩田社長は「24、25年ごろの達成を想定している」と語った。

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