台湾、20年1.67%成長を確保 在宅需要が輸出下支え
コロナ対策奏功、消費悪化も限定的

2020/5/28 19:11
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台湾は新型コロナによる経済への影響が他国に比べ小さい(台北の街中を歩く人々)=AP

台湾は新型コロナによる経済への影響が他国に比べ小さい(台北の街中を歩く人々)=AP

【台北=伊原健作】台湾行政院(内閣)は28日、2020年年間の実質経済成長率が前年比1.67%との見通しを発表した。新型コロナウイルスの影響で各国の成長率が大きく落ち込むなかで、プラス成長を維持する。コロナ対策が奏功し、消費への悪影響が抑えられているほか、在宅需要に伴うサーバー関連部品の特需が輸出を下支えするとしている。

2月時点の予測から0.7ポイント下方修正した。成長率の2%割れは5年ぶりとなるが、20年に最大7%のマイナス成長が予測されるシンガポールなどと比べ、台湾は新型コロナの打撃が小さい。世界で最悪期が見込まれる4~6月期でさえ0.5%成長を確保するとみられている。

20年通年のモノの輸出は0.7%減と、前回予測から3ポイント強引き下げた。行政院主計総処の朱沢民・主計長は28日の記者会見で「半導体などは好調」と強調した。テレワーク(遠隔勤務)などで世界的に通信量が増大しており、基地局やサーバー向けの半導体は特需が発生しているという。

企業の設備投資を含む民間資本形成は2.31%増と、約0.8ポイントの下方修正で踏みとどまった。米中貿易摩擦を受け、台湾企業が中国から地元への生産シフトを進めていることが寄与する。

民間消費は前年比0.24%減と、従来予想(1.58%増)から2ポイント弱下方修正した。外国人観光客の需要減が響く。ロックダウン(都市封鎖)は回避したため、消費活動はある程度維持された。

台湾は水際対策が奏功し、28日まで海外からの流入を除く「本土感染」は46日連続でゼロが続く。当局は6月7日からスポーツ観戦などの人数制限をほぼ解除し、景気のてこ入れを急ぐ。屋内でのマスク着用や他人との距離の確保の要請は継続しつつ、社会の正常化を進める。

大手シンクタンク・台湾経済研究院の張建一院長は「海外で感染が深刻化しており、輸出が下振れするリスクはあるが、1%成長は問題なく確保できる」と見る。

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