大雨特別警報、「解除」の表現見直し 気象庁

2020/5/28 18:51
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2019年の台風19号は各地に甚大な被害をもたらした

2019年の台風19号は各地に甚大な被害をもたらした

記録的大雨による河川の氾濫が各地で相次いだ2019年の台風被害を受け、気象庁は28日、防災情報の伝え方の改善策を公表した。大雨特別警報を解除する際も引き続き警戒を呼びかけ、氾濫が予想される河川名を臨時の記者会見で発表する。住民への注意喚起を行い、適切な避難につなげる狙い。

国土交通省によると、19年10月の台風19号では、5段階の「大雨・洪水警戒レベル」で最も警戒度が高いレベル5に当たる大雨特別警報を解除後に阿武隈川(福島県)や千曲川(長野県)など8河川で水位が上昇し、氾濫が発生した。降った雨が河川に流出するまでに時間がかかり、大雨が去った後に河川が増水することがある。

このため気象庁は今年の大雨の時期から、特別警報を解除する際も「解除」という文言を使わず、「警報に切り替え」や「注意報に切り替え」と表現し、危険が去ったと誤解されないようにする。河川の最高水位の見込みや到達時間などについてもホームページで発表。解除とともに住民が情報収集をやめないように、切り替え前に臨時会見を開いて氾濫の恐れがある河川名を公表するなど、引き続きの警戒を求める。

19年の台風19号では気象庁が上陸前日の会見で「狩野川台風」を例示して警戒を呼びかけた。こうした過去の台風を引き合いに規模の想定を伝える場合は、被害が特定の地域で発生すると誤解されないように、どの地域で危険が高まっているかを丁寧に伝える。

気象庁が1月に公表したアンケート結果によると、台風19号の被害を受けた7県の住民の約3割が、大雨特別警報の解除後に警報が継続していても「安全な状況になったと考え、避難先から戻った」と回答した。気象庁予報課の松尾篤・地域気象防災推進官は「特別警報が解除されても油断はできない状況があることを分かってほしい」と話した。

台風19号では関東・東北地方を中心に計142カ所(4月10日時点)で堤防が決壊するなどして広範囲が浸水した。総務省消防庁によると、死者は災害関連死を含め13都県で101人、行方不明が3人に上った。昨年は台風15号などによる甚大な台風被害が相次ぎ、気象庁の有識者会議が対策を検討していた。

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