コロナ危機で若年労働者の2割が非就労に ILO報告書

2020/5/27 21:00
保存
共有
印刷
その他

新型コロナウイルスが発生した中国の求職者(4月、広東省)=AP

新型コロナウイルスが発生した中国の求職者(4月、広東省)=AP

【ジュネーブ=細川倫太郎】国際労働機関(ILO)は27日、新型コロナウイルスを巡り、若年層(18~29歳)の労働者のうち2割弱が非就労の状態になったとする報告書をまとめた。外出規制や店舗閉鎖などの各国の感染抑制策で解雇や一時帰休が増えたもようだ。

1万3千人以上を対象に調査し、雇用状況の傾向を示した。ILOは新型コロナ対策で小売り、宿泊・飲食、製造業などの仕事で雇用機会が減るリスクが高いと分析している。

世界の若者の全労働者の約4割(1億7800万人)がこうした業種で働く。若者の失業率は感染拡大前の2019年で13.6%だった。20年は一段の悪化が避けられない。多くは低賃金で、政府の安全ネットで守られない「非公式経済」で働き、もともと不安定な雇用にさらされてきた。

ILOによると各地で職業訓練施設なども一時閉鎖されている。就業教育の遅れから、若者の就職がさらに困難になると予測する。ILOは、新型コロナで若者の仕事や教育に支障が出て、生涯にわたって雇用で悪影響を受ける「ロックダウン(都市封鎖)世代」が増えることを懸念する。

ILOのライダー事務局長は「若者は女性を中心に感染拡大の打撃を受け、雇用機会や技術習得が欠如すれば経済を立て直すのは難しくなる」と指摘。若者を支援するため、各国政府に早急に大規模な雇用対策を講じるよう求めた。

一部の先進国では個人や企業の規制緩和も始まったが、経済活動の正常化にはほど遠い。ILOは4~6月期の世界の総労働時間が19年10~12月期より10.7%減ると予想する。フルタイムで働く世界の3億500万人が職を失う計算になる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]