千葉県、新型コロナ対策で医療体制整備 20年度補正案

2020/5/27 14:37
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千葉県は27日、新型コロナウイルス対策を柱とした一般会計総額181億円の2020年度補正予算案を発表した。感染拡大の「第2波」に備えた医療提供体制の整備や、農林水産業など打撃を受けている産業の支援策などを盛り込んだ。財源の大部分は国の地方創生臨時交付金などで賄うが、県の基金も一部取り崩す。6月に開会する予定の県議会に提案する。

医療提供体制の整備には105億円を計上。このうち、新型コロナ患者の受け入れに協力する医療機関への支援として65億円を確保した。4月以降に受け入れた入院患者1人につき50万円を支給するほか、入院患者用の病床を確保した医療機関には病床数に応じて費用を補助する。

患者を受け入れる病院は人員確保や感染防止策の負担が大きく、経営悪化につながる懸念もあるため支援を強化。感染が再び拡大した場合に対応できるように、受け入れ体制を整える。患者の搬送や病床確保で県と医療機関の調整を円滑にするため、新型コロナ対策本部に災害派遣医療チーム(DMAT)の医師や看護師も配置する。

新型コロナ感染の有無を調べるPCR検査の体制も強化する。検体採取の拠点「地域外来・検査センター」の整備に8億円を充て、各地の医師会への委託を進める。すでに設置している松戸市や鎌ケ谷市などを含め県内10カ所程度の設置を見込む。クラスター(感染者集団)が発生した施設には医療従事者を派遣。軽症・無症状患者を受け入れる宿泊施設の借り上げ期間も10月中旬まで延ばす。

新型コロナで影響を受けた産業の再建支援には25億円を振り向ける。外出自粛の影響で消費が落ち込んだ農林水産物の需要を喚起するため、県と農林水産関係団体が27日に臨時協議会を設立。県産品のセット販売などで販路を開拓する。牛肉や伊勢エビなどの消費を拡大するため、学校給食の食材を提供する事業者への助成も行う。

売り上げが減っている中小事業者には中小企業診断士などの専門家を派遣し、企業間の連携を促す事業を始める。すでに実施している最大40万円の支援金支給と併せて中小事業者の経営を下支えする。

財源は国の地方創生臨時交付金のほか、緊急時に備えた県の災害復興・地域再生基金から21億円を取り崩す。同基金は20年度当初予算でも19年度末残高の8割に当たる88億円を取り崩しており、今回の措置で基金はほぼ底をつく。

県によると、東京五輪・パラリンピックの延期や県主催イベントの中止で、当初予算に盛り込んだ事業のうち未執行分が現時点で10億円超に上る。財政課は「執行留保で確保した財源や国の補正予算の動向も踏まえ、今後も補正予算を編成する」としている。

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