自由か統制か 国家の圧力、ネット凍らす
データの世紀 危機が問う選択(下)
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モスクワの会社員、マリーナさん(53)は5月中旬、出勤前にスマホで外出許可証のQRコードを受け取らなければならなかった。市内では4月中旬以降、車や公共交通機関での外出が許可制になった。「QRが突然無効になることもある。いつか罰金を取られそうで怖い」と不満げだ。
- 【前回記事】
新型コロナウイルスの感染者数が35万人を超えたロシア。対策に追われる政府は市民への監視を強めた。モスクワでは17万台の監視カメ...
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データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。
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