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人民銀総裁、銀行の不良債権比率「コロナで大幅上昇」

【北京=原田逸策】中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は26日公開した中国メディアのインタビューで、新型コロナウイルスによる銀行経営への影響について「不良債権リスクはやや遅れて表面化するのに加え、銀行は企業に対して元本や利息の支払いを延期している。今後は不良債権比率が大幅に上昇し、不良債権処理の圧力が高まりそうだ」と述べた。

人民銀行の易綱総裁は冬季五輪会場でデジタル人民元を実験していると明かした(19年3月、北京市)

易氏によると、銀行は1~4月に過去最高となる8兆8千億元(約132兆円)もの新規貸し出しをしたほか、貸出先の中小企業の要求に応じて計1兆2千億元の元本と利息の返済を繰り延べた。元利返済が遅れれば通常は不良債権に分類されるが、新型コロナを考慮して銀行監督当局は正常債権として扱うことを認めた。

易氏は「新型コロナの打撃は前例がなく、銀行の貸出資産の質にも一定の下押し圧力がある」と指摘。「一部の中小金融機関のリスクには注目する必要がある」と語り、経営不振の地方銀行が増えかねないと警戒感を示した。「中小銀行が資本を拡充し、不良債権を処理し、金融機関の健全性を高めることを支持する」とも語った。

易氏は中小銀行の破綻処理について「金融システム危機のリスクと銀行のモラルハザードのリスクの関係をうまく処理し、金融機関と地元政府、金融監督部門の責任を明確にする」と強調。「いったん重大な金融リスクが生じたら、株主や債権者は相応の損失を負うべきだし、関係機関と職員の違法行為やミスは厳しく追及する」とした。

中国の年に1度の重要会議、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の期間中、例年ならば人民銀行総裁は内外の記者を集めて会見する。今年は新型コロナの影響で記者会見が大幅に減っており、26日までに人民銀行総裁も会見していない。

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