マスク山積み、友人と居酒屋も 全面解除ドキュメント

2020/5/26 7:05 (2020/5/26 21:56更新)
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新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が全国で解除され、最後まで宣言の対象だった東京など5都道県でも日常の風景が少しずつ戻り始めた。26日は繁華街に出て買い物をする人が出始め、居酒屋で友人との食事を楽しむ人も。ただ、依然マスク姿の人は多く、感染への警戒は続いている。

■午後8時半すぎ 東京・新宿

休業中の映画館の前を行き交う人たち(東京都新宿区)=野岡香里那撮影

休業中の映画館の前を行き交う人たち(東京都新宿区)=野岡香里那撮影

時折、小雨がぱらつく新宿・歌舞伎町。休業中の映画館の前を人々が行き交う。東京都は休業要請解除の第2段階として、5月中にも映画館などの施設の営業再開を認める見通しだ。前を通りかかった川崎市の男性会社員(38)は「最後に映画を見たのは4カ月前。いつも新宿で見ているので、再開したらまた来たい」と話した。

■午後8時 東京・銀座

お酒を飲みながらチアリーダー姿の店員のダンスなどパフォーマンスを楽しめる居酒屋「チアーズワン銀座店」(東京・中央)。店では新型コロナウイルスの感染対策としてスタッフ全員がフェースシールドを着けて接客し、希望すれば客にも貸し出す。間隔を十分確保するため、通常の半数しか客を入れられないが、午後7時の時点で満席となった。友人と訪れた男性会社員(37)は「チアのパフォーマンスに加え、新型コロナ対策もきちんとしていると噂に聞いていたので、以前から一度訪れたいと思っていた」と話した。女性客の姿も目立ち、同店を初めて訪れたカップルの20代の女性は「緊急事態宣言中はずっと家で自炊をしていたので飽き飽きしていた」と笑顔を浮かべた。オーナーの船原新さん(52)は「感染状況がいつ悪化するかは誰にもわからない。お客様に安心して楽しんでもらうためには一切妥協しない」と強調する。

■午後7時半 東京・高円寺

無観客ライブで演奏する太田ひなさん(東京都杉並区)=小林健撮影

無観客ライブで演奏する太田ひなさん(東京都杉並区)=小林健撮影

観客のいないライブバー「高円寺ウーハ」に太田ひなさん(24)の歌声が響く。彼女にとって4回目の無観客ライブ配信だ。オンラインの観客はインターネットの「投げ銭」サイトでアーティストに課金する。「カメラの向こうに、いつもより大勢のお客さんがいることもある。新しい方法で表現することにも慣れていきたい」と前向きだ。西村康稔経済財政・再生相は感染防止策がとれれば6月中下旬にライブハウスの休業要請を解除すると表明したが、具体的な見通しはたっていない。高円寺ウーハ店長の瀧川誠さん(57)は4月上旬から機材をそろえ、いち早くライブのオンライン配信を始めた。「ライブハウスも新たな営業スタイルを模索せざるを得ないが、お客さんと出演者の安全を最優先にしたい。長期戦を覚悟している」と厳しい表情で話した。

■午後7時すぎ 東京・新橋

客足がまばらな新橋の繁華街(東京都港区)=横沢太郎撮影

客足がまばらな新橋の繁華街(東京都港区)=横沢太郎撮影

東京都が休業要請を緩和したことで、飲食店は午後8時から午後10時まで営業可能となった。それでも小雨のせいもあってか、この日の新橋の繁華街は客の姿がまばらだった。都内に住む男性会社員(53)は「今日はまだ飲みにはいかない。今まで散々自粛と言われていて、解除されたといってもまだ実感が湧かない」と苦笑い。一方、この日を心待ちにしていた都内の男性会社員(36)は居酒屋で友人との食事を楽しみ、「営業時間が午後10時まででもまだ短い。おいしいお店でお酒を夜遅くまで飲むのが楽しみだから早く自粛を全面解除してほしい」と笑いながら話した。

■午後7時 東京・渋谷駅

バスで帰路につく人たち(東京・渋谷)=森山有紗撮影

バスで帰路につく人たち(東京・渋谷)=森山有紗撮影

渋谷駅西口バスターミナルでは、路線によっては15人ほどの列ができた。先週まで週に1回のみの出社だったというメーカー勤務の男性(59)は「出社の必要が無い業務もあることがわかったので、リモートワークもぜひ継続してほしい」と話す。マッサージサロン経営の女性(39)は27日からの営業再開の準備をするため久しぶりの通勤だった。今年1月にオープンしたばかりだが、3月下旬から営業を自粛していた。「自粛期間中にマッサージを求めていた客は多いはず。6月までには客足が戻ると思う」と期待を寄せた。

■午後5時半 東京・大田

夕方のスーパーで買い物する人たち。激しく混み合うこともなく「日常」が戻ってきた(東京都大田区のまいばすけっと池上6丁目店)=岡田真撮影

夕方のスーパーで買い物する人たち。激しく混み合うこともなく「日常」が戻ってきた(東京都大田区のまいばすけっと池上6丁目店)=岡田真撮影

東急池上線の池上駅から徒歩3分のスーパー「まいばすけっと池上6丁目店」では、帰宅する通勤客で店内がにぎわいはじめたが、エリアマネジャーの石井秀一さんは「客が買いだめに殺到した4月ほどの忙しさではなくなった」と、ほっと一息をつく。客は一人ひとりがソーシャルディスタンス(社会的距離)を保ちながら、買い物をしていた。

■午後5時すぎ 東京・表参道

フェイスシールドを装着し施術するネイリスト(東京都渋谷区)

フェイスシールドを装着し施術するネイリスト(東京都渋谷区)

東京メトロ表参道駅近くにあるネイル・まつ毛エクステサロン「Simpliee Nail&Eyelash」では、ネイリストがマスクとフェースシールドを装着し、客の爪に丁寧にネイルを塗りつけていた。女性ネイリスト(22)は「最初は距離感を保つのが難しかったが慣れてきた。客も自分も、お互いに安全でいい」と話す。都内で5店舗経営しているミリオンオークス(東京都渋谷区)の播磨明子社長は「新型コロナは施術時の衛生対策を見直すきっかけにもなった」といい、客とネイリストの間には飛沫を防止する透明板を設置するなどした。播磨社長は「当面は対策を続ける。当たり前のことにしていきたい」と話した。

■午後4時 東京都庁

新型コロナウイルス感染症対策本部会議で発言する小池都知事(中)(都庁)=柏原敬樹撮影

新型コロナウイルス感染症対策本部会議で発言する小池都知事(中)(都庁)=柏原敬樹撮影

東京都庁第一本庁舎では、新型コロナウイルス感染症対策本部会議が開かれ、都の幹部職員らが、スポーツジムやカラオケ店などの休業要請の段階的緩和策などについて協議した。会議に出席した小池百合子知事は「都民や事業者には引き続き、感染拡大防止策に協力してもらいたい」と述べ、感染の第2波への備えを万全にするよう呼びかけた。

■午後3時半 東京・銀座

6月の営業再開に向け、新しいトレーニング機器の搬入と調整が進む個人向けジム(東京都中央区のオーワン銀座)=樋口慧撮影

6月の営業再開に向け、新しいトレーニング機器の搬入と調整が進む個人向けジム(東京都中央区のオーワン銀座)=樋口慧撮影

マンションの一室に入るパーソナルトレーニングジム「オーワン銀座」は6月1日からの営業再開を目指し、新しいトレーニング機器を搬入した。経営するトレーナーの内藤隆さん(42)は「会員からの要望もあり、これ以上、休業を続けられない」と話す。約2カ月に及ぶ休業中はエクササイズの動画配信などで顧客対応してきたが、売り上げは6分の1ほどに落ち込んだ。都の休業要請の解除を見据え、「これからは免疫力を高めるためにも、ジムでの運動を取り入れたいと考える人が増えるはず」と考えている。

■午後3時すぎ 東京・八重洲

500円超上げ、2万1200円台で取引を終えた日経平均株価(東京都中央区)=今村幸祐撮影

500円超上げ、2万1200円台で取引を終えた日経平均株価(東京都中央区)=今村幸祐撮影

26日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸し、前日比529円高の2万1271円で終えた。約2カ月半ぶりの高値で、心理的な節目の2万1000円を上回った。新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言が全面的に解除されたことで、経済活動が再開に向かうとの期待が高まった。

■午後3時 東京都福生市

レーンの間隔をあけてプレーする利用客(東京都福生市の新東京ダイヤモンドボウル)=森山有紗撮影

レーンの間隔をあけてプレーする利用客(東京都福生市の新東京ダイヤモンドボウル)=森山有紗撮影

26日から営業再開した東京都福生市のボウリング場「新東京ダイヤモンドボウル」には、多くの常連客が駆けつけ、ピンが倒れる軽やかな音が午前中から鳴り響いた。青梅市の無職男性(69)は「ようやく投げられて嬉しい。ずっと自粛していたから良いストレス発散になった」と笑顔を見せた。ボウリング場の部長、吉野正博さん(71)は「まずは検温をお願いします。体調はどうですか?」と客一人ひとりに声がけする。入り口と各レーンに消毒スプレーを設置したほか、使用レーンや椅子を制限するなど感染拡大防止に努める。客足は休業前の2割減にとどまり、吉野さんは「高齢の常連客が多く、外出を怖がる方はまだ戻ってこない。今日は再開で賑わっていても明日からは少なくなるだろう」とみている。

■午後3時 東京・新大久保

小雨が降り始めても、東京・新宿の大久保通りはカラフルなマスクをつけた女性たちで賑わっていた。埼玉県吉川市と越谷市から買い物にきた女子高校生の2人(いずれも16)は「緊急事態宣言中は友達を遊びに誘いづらかった。解除されたので、堂々と外出できる」と話す。スーパーやコスメショップなどの店頭には山積みにされたマスクも目立つ。コスメショップで働く40代の女性は「1カ月前から値段を下げ始めた。宣言も解除されたので、再入荷することはないと思う」と語った。

■午後2時半 東京・渋谷

テーブルに設置されたQRコードを読み取り、客が自分のスマホでメニューを見られるレストラン「Casita」(東京都渋谷区)=中岡詩保子撮影

テーブルに設置されたQRコードを読み取り、客が自分のスマホでメニューを見られるレストラン「Casita」(東京都渋谷区)=中岡詩保子撮影

4月末から席数を半分まで減らして時短営業しているイタリアンレストラン「Casita」(東京都渋谷区)では午後2時半、テラス席を中心に20名ほどの客が食事を楽しんでいた。同店では紙のメニュー表を一時廃止し、客は卓上に置かれた紙に記載されたQRコードをスマートフォンで読み取ってからオーダーを店員に伝える。会社の同期と来店したアパレル会社勤務の女性会社員(26)は「客同士で同じものを触れることで感染する可能性を考えると、理にかなっている」とし、「ここ最近はずっと家と職場の往復で、3ヶ月ぶりくらいの外食。ずっと楽しみにしていた」と話しながらワインを飲んだ。同店は料理やワインをドライブスルーで持ち帰りできるサービスも始めた。運営会社のサニーテーブル(同区)の山田志樹社長は「工夫して安全を保ちながら営業していきたい」と話した。

■午後2時半 横浜市の山下公園

テープが巻かれ使用禁止となったベンチ(横浜市の山下公園)

テープが巻かれ使用禁止となったベンチ(横浜市の山下公園)

デートスポットとして知られる横浜市中区の山下公園だが、普段ならカップルや家族連れらが腰を下ろすベンチは黄色いテープが巻かれ、使用が禁じられたままだ。海を眺めに来た同市の20代のカップルからは「座りたかった」と残念がる声。緊急事態宣言は25日に解除されたものの、市によるとベンチが使えるようになるのは早くても6月1日以降という。

■午後1時半 東京・文京

ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を通じて、塾の授業を受ける小学6年の児童(東京都文京区)=三村幸作撮影

ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を通じて、塾の授業を受ける小学6年の児童(東京都文京区)=三村幸作撮影

宣言発令後、急速に広まったのが塾や学校のオンライン授業だ。東京都文京区の会社員宅では、小学6年の男子児童(11)がビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使った塾のオンライン授業に臨んだ。授業開始の5分前、母親に促され慣れた手つきで勉強机の上のノートパソコンを操作し、ヘッドセットを装着した。だが、接続できないトラブルが発生。「お母さん、つながらないよ!」。母子で慌ててパソコンの設定をチェックし、ようやく授業に参加できたが、数分遅刻してしまった。宣言の解除を受け、6月から学校と塾通いが再開する。男児は「オンライン授業は便利だけど、やっぱり友達と会えるのが楽しみ」と話した。

■正午 横浜中華街

臨時休業中の店も多く、人通りが少ない横浜中華街(横浜市中区)=横沢太郎撮影

臨時休業中の店も多く、人通りが少ない横浜中華街(横浜市中区)=横沢太郎撮影

時短営業や休業要請の緩和は27日からとした神奈川県。横浜市中区の横浜中華街はお昼どきにもかかわらず、シャッターを下ろしたままの飲食店が目立った。それでも市内の男性会社員(57)は「昨日までに比べて格段に開いている店が増えた」と話す。まだ人の姿はまばら。「いつもなら1日数十人の客がやってくるが、昨日は10人。今日はまだ1人しか来ていない」と焼栗販売店の20代女性は不安そうだった。

■午前11時50分 東京・日比谷公園

日比谷公園で昼食をとる人たち(東京都千代田区)=石井理恵撮影

日比谷公園で昼食をとる人たち(東京都千代田区)=石井理恵撮影

日比谷公園(東京・千代田)では、ベンチで昼食をとりながら休憩するビジネスマンや、弁当を持って公園内を散策する親子連れの姿が増えた。それぞれ一定の距離を保ちながら、お昼を過ごす。「宣言解除で店は混み始めるだろうから、ランチ休憩は公園がちょうどいい」。事務職の男性(56)はコンビニの弁当とテークアウトのコーヒーを持って公園のベンチに腰を下ろした。新型コロナウイルスの感染が拡大する前は行きつけの飲食店で毎日のように昼食をとっていたが、営業自粛による経営悪化で閉店したという。「今度は美味しいテークアウトの店でも見つけようと思う」と寂しげだった。

■午前11時 東京・豊島

フェースシールドをつけて授業をする塾の講師(右)(東京都豊島区のTOMAS池袋本部校)=藤井凱撮影

フェースシールドをつけて授業をする塾の講師(右)(東京都豊島区のTOMAS池袋本部校)=藤井凱撮影

約350人の小中高生が通う学習塾「TOMASトーマス池袋本部校」。緊急事態宣言中も生徒や保護者の求めに応じて4月下旬から教室を開けてきた。同グループは約2畳のスペースでの講師と生徒の個別指導が特徴。2人の間は1メートル四方のビニールカーテンで仕切られ、講師は顔をフェースシールドとマスクで覆う。練馬区の私立高3年の男子生徒(18)はこの日、数学の確率の授業を受講。「教室が開いているので勉強の心配はないが、特に夜の電車の人出が増えてきたので健康面が心配」と話していた。塾を運営するリソー教育の平野滋紀社長は「今は8割程度の生徒が通っているが、解除で100%に戻りそうだ。引き続き感染拡大の防止に努めたい」と話していた。

■午前11時 埼玉県伊奈町の日本薬科大学

オンラインで授業する日本薬科大学の都築稔副学長(埼玉県伊奈町)=淡嶋健人撮影

オンラインで授業する日本薬科大学の都築稔副学長(埼玉県伊奈町)=淡嶋健人撮影

日本薬科大学の副学長、都築稔教授はさいたまキャンパス(埼玉県伊奈町)で薬学部の6年生約170人への講義を始めた。場所は副学長室。ホワイトボードを示しながら、カメラに向かって話しかけるオンライン授業だ。学生たちは自宅などで、薬剤師の国家試験対策として生物の問題演習を行った。

「オンライン授業はトラブルの連続。教員の工夫の見せどころで、楽しんでやらないと」と都築副学長。映像・音声の乱れのほか、資料を共有する上でのトラブルは日常茶飯事だが、カメラを複数台用意するなどの対策をとっている。カメラの向こうで「学生が聞いていないのではないか」との懸念もあるが、出欠をとる手間が省けたり、学生からオンラインで質問を受けたりと「一長一短ですね」と話す。通常の講義に戻った場合は「自宅での授業に慣れた学生たちは苦労するでしょうね」と笑った。

■午前11時前 東京・台東

全館再開した松坂屋上野店に距離を保って入店する買い物客(東京・上野)=岡田真撮影

全館再開した松坂屋上野店に距離を保って入店する買い物客(東京・上野)=岡田真撮影

緊急事態宣言の解除を受け、この日から全館の営業を再開した松坂屋上野店(東京・台東)には、午前11時の開店前から長い行列ができた。墨田区に住む50代主婦の女性は「今日から開くと聞いてとりあえず立ち寄った。洋服を見るつもり」と話す。昼からは上野近辺で友人と食事をする予定だといい、「今は外に出られるだけで楽しい」と笑う。

■午前10時40分 東京・巣鴨

マスク姿の買い物客が行き交う巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区)=中岡詩保子撮影

マスク姿の買い物客が行き交う巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区)=中岡詩保子撮影

平時であれば年配の人たちでにぎわう巣鴨地蔵通り商店街。平日ということもあってこの日は買い物客らの姿はまばらだったが、「とげぬき地蔵」で親しまれる高岩寺には次々に参拝客が足を運んだ。東京都台東区で商店を営む男性(80)は「父の命日は昨日だったが、緊急事態宣言の解除に合わせて今日お参りに来た。これで店の営業も安心して再開できる」と笑顔。1歳の娘を連れて散歩に来た近所の30代女性は「解除され、どんな様子か見に来た。子どもが小さいので行ける場所は限られるが、お参りができてよかった」話した。

■午前10時半 千葉・東京ディズニーリゾート

東京ディズニーランドの休園を示す看板(千葉県浦安市)=今村幸祐撮影

東京ディズニーランドの休園を示す看板(千葉県浦安市)=今村幸祐撮影

緊急事態宣言が解除されても千葉県浦安市の東京ディズニーリゾートは休園が続く。休園中も走行する外周モノレール「ディズニーリゾートライン」を眺めていたのは、愛知県のカップル。出張中に休日を利用して彼女と来たという30代の男性会社員は「彼女がディズニーランドの開園を待ち望んでいる。また一緒に来たい」と話した。

■午前10時半 千葉県芝山町

再開した航空科学博物館を訪れた親子連れ(千葉県芝山町)=柏原敬樹撮影

再開した航空科学博物館を訪れた親子連れ(千葉県芝山町)=柏原敬樹撮影

成田空港に隣接する航空科学博物館は、きょうから再開館した。職員はマスクやフェースシールド、ガウンを着用。エントランスには発熱をチェックするAIサーモカメラを設置し、来館後に発熱した場合に備え連絡先の記入もお願いする念の入れようだ。長谷川邦男館長(66)は「『いつ開館するか』と多数問い合わせを頂いていた。お客さんあっての博物館なので、再開館できてうれしい」と話す。年に10回ほど来るという成田市在住の浦橋一さん(52)は「待ちに待っていた。飛行機が飛ぶのを高台から見ることができるし、館内で写真を撮るのも好き。戻ってこられてうれしい」と話す。

■午前10時半 東京・港

入館時の検温やエレベーターの人数制限を実施するソニー本社(東京都港区)=小園雅之撮影

入館時の検温やエレベーターの人数制限を実施するソニー本社(東京都港区)=小園雅之撮影

5月末まで原則在宅勤務としていたソニーは6月1日から社員の出社を再開する。時差出勤で公共交通機関の混雑を避けるほか、本社では入館時の検温やエレベーターの人数制限を実施する。出社する社員や人数は業務内容を踏まえ各職場で決める。6月1~2週目は全体の2割、3週目以降は3割の出社を想定する。

■午前10時すぎ 東京・渋谷センター街

お弁当の店頭販売を始めたレストラン(東京都渋谷区)

お弁当の店頭販売を始めたレストラン(東京都渋谷区)

「ランチ営業を再開致します」。東京都渋谷区のセンター街のビル前では、入居する中華料理店とイタリア料理店が6月1日から店内での営業再開を告知する掲示板を置いた。都は緩和指針の「ステップ1」で飲食店については午後10時までの営業を認めているが、両店を経営する会社の統括部長、太田康信さんは「当面は客が戻らなさそう。まずはランチ営業を午後8時までのばし、夜の営業は様子をみながら徐々に戻していく」と手探り状態だ。営業自粛は約2カ月に及び、アルバイトには休んでもらっている。25日から店頭で弁当販売を始めるも「売り上げは微々たるもの」といい、「宣伝効果があればいいが」と話していた。

■午前10時前 札幌市

駅前を行き交う人はまばら(札幌駅前)

駅前を行き交う人はまばら(札幌駅前)

JR札幌駅は行き交う人はそれほどみられず、埋まっていることが多い待合のベンチにも空きが目立っていた。隣接する百貨店の休業も続く。北海道は2月に独自の緊急事態を宣言し、3月に解除したものの4月に再び感染拡大に見舞われていた。外出自粛期間が全国に比較して長く、解除されたとはいえ新型コロナへの警戒感は強い。駅のベンチに座っていた10代のカップルの男性は「直接会うのは1カ月ぶり」と笑顔を浮かべ、女性は「本当はカラオケに行きたいけど、しばらくは自宅で小声で歌うしかないですよね」と話していた。

■午前9時40分 東京・羽田空港

羽田空港の保安検査場前ではサーモグラフィーを活用し搭乗客の体温をチェック=樋口慧撮影

羽田空港の保安検査場前ではサーモグラフィーを活用し搭乗客の体温をチェック=樋口慧撮影

羽田空港第1ターミナルでは、フライト情報を示す電光掲示板に「欠航」の文字が並ぶ。それでも4月に比べれば利用客は増えている印象。保安検査場の通過時にはサーモグラフィーで体温検査が行われていた。東京都内在住のエンジニアの男性(26)は出張で島根県へ。機械設備の点検で、現地で作業する必要があるという。「現場に行かないとどうしようもなく、緊急事態宣言中も出張していた」。減便により、出張先での滞在日数が延びるなど影響が出ているという。

■午前9時30分 東京・世田谷

休館していた世田谷区立中央図書館では22日から予約済みの本を無料で郵送するサービスを始めている(東京都世田谷区)=小園雅之撮影

休館していた世田谷区立中央図書館では22日から予約済みの本を無料で郵送するサービスを始めている(東京都世田谷区)=小園雅之撮影

世田谷区内で最も蔵書が多い区立中央図書館。22日から希望者に無料で予約資料を郵送するサービスを開始したところ、数日間で500冊近い申し込みがあった。この日も予約済み資料が詰まったカートがずらりと並び、スタッフが黙々と本の箱詰め作業をしていた。6月1日からはネットで予約した本の窓口での受け渡しも始める。全面的な開館は7月になる予定で、谷沢真一郎館長(53)は「開館を待ちわびている人には申し訳ないが、感染症対策を取りながら段階的に開館していくつもりだ」と話す。

■午前9時すぎ 東京・駒沢オリンピック公園

遊具に巻かれたブルーシートをはがす関係者(東京都世田谷区の駒沢公園)=三村幸作撮影

遊具に巻かれたブルーシートをはがす関係者(東京都世田谷区の駒沢公園)=三村幸作撮影

 東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園では、公園管理所職員ら約10人が閉鎖していた園内遊具の利用を約1カ月ぶりに開放するための作業を始めた。立ち入りを禁止するためのネットの仕切りや、遊具を覆ったブルーシートを取り外していくと、児童らが早速ブランコをこいだ。祖母(70)とともにジョギングをしていた同区の小学2年、藤田悠佑君(7)は「運動は走ってばかりだったので、早く鉄棒で遊びたい」とうずうずした様子。祖母も「公園に子供たちの姿が戻ればうれしい」と顔をほころばせた。管理所の担当者は「利用後の手洗いうがいなど、感染症予防の注意は忘れずに」と呼びかけていた。

■午前9時 東京・茅場町

一時260円超上げ、2万1000円台で推移する日経平均株価(東京都中央区)=石井理恵撮影

一時260円超上げ、2万1000円台で推移する日経平均株価(東京都中央区)=石井理恵撮影

26日の東京株式市場では日経平均株価が続伸。一時は2万1000円台に乗せた。東京・茅場町では証券会社の株価ボードに目をやる個人投資家らの姿も。電気部品会社に勤める千葉県館山市の男性(60)は「緊急事態宣言が解除されたことで、フラストレーションを抱えていた人たちが街へ出てお金を使うと思う。(株価は)秋ごろまでは上向きの状態が続くだろう」と期待を寄せていた。

■午前9時 東京・丸の内

東京駅周辺は通勤時間帯がピークを過ぎると、通勤客がまばらになり私服姿も目立つように。宣言解除を受け、静岡市の女性会社員(49)は一人暮らしの大学生の娘に会うために新幹線で上京した。政府は県境をまたぐ不要不急の移動を月末まで控えるよう求めているが、「親戚もいない中、ひとりで上京して暮らしている娘が大丈夫か気になって」と心配になって来たという。「もっと早く様子をみたかったが、感染が怖いと娘に止められていた。ようやく直接会える」と話していた。

■午前8時半 東京・品川

シェアオフィス利用者は入室する前に念入りに手の消毒をしていた(東京都品川区)

シェアオフィス利用者は入室する前に念入りに手の消毒をしていた(東京都品川区)

メーカー勤務の30代女性会社員は会社が契約している品川区内のシェアオフィスに出勤。宣言が解除されてからも勤務先はリモートワークを推奨しているといい、「職場まで電車で1時間半もかけて向かう必要がないのは感染リスクを避けられるし、仕事に割ける時間が増えるのでとても助かる」と喜ぶ。自宅には同じく在宅勤務中の夫がおり、保育園の登園自粛が続く3歳と1歳の子どもたちの面倒を交代制でみている。「自宅では仕事がはかどらないが、シェアオフィスがあることで生産性が上がっている。会社が多様な働き方を認めてくれるようになり、働き方改革がより進んでいるように感じる」と語った。

■午前8時すぎ 東京・港

東京入国管理局に並ぶ在留外国人ら(東京都港区)=藤井凱撮影

東京入国管理局に並ぶ在留外国人ら(東京都港区)=藤井凱撮影

東京入国管理局には、受付開始の30分前にも関わらず200人超が行列を作った。3分間隔で到着する路線バスは満席で、ビザの更新申請者と局関係者がどっと降りてくる。局の敷地内に並ぶ人は足元の目印に沿い1メートルほどの間隔を開けているが、歩道にあふれている列の後方は間隔を詰めて並んでいる。午前8時すぎから整理券を配る係員が現れ、「整理券に書かれた時間に来てください」と声をかけたが、列を動く人はほとんどいなかった。

■午前8時 東京・品川駅

マスク姿で通勤する人たち(JR品川駅)=藤井凱撮影

マスク姿で通勤する人たち(JR品川駅)=藤井凱撮影

緊急事態宣言が解除された翌朝のJR品川駅。通勤客は完全には戻りきっていないが人の波が途切れることはなかった。山手線を利用し、港区のオフィスで働く40代の男性会社員は「昨日にくらべたら少し混んでいたかも。あまり椅子に座らないなど意識はしていかなければいけない」と話し、仕事場へ向かった。

■午前8時 東京・板橋

保育園に子どもを預けに来た母親(東京都板橋区の舟渡保育園)=中岡詩保子撮影

保育園に子どもを預けに来た母親(東京都板橋区の舟渡保育園)=中岡詩保子撮影

板橋区の舟渡保育園は緊急事態宣言中の子どもの受け入れを、医療従事者ら仕事を休めない家庭に絞ってきたが、宣言解除を受けてきょうからは徐々に受け入れ人数を増やしていく。宣言解除を受けて、仕事に復帰する家庭が増えてきたという。板橋区に住む介護士の女性(30)は、宣言発令以降祖父の家に2歳と3歳の男児を預けていたが、5月に入ったころから週2、3回ほど登園させている。仕事を休むこともできず、祖父も疲れてしまったためで、「子どもたちは元気いっぱいなので、公園でも遊具にテープが貼られるなど満足に遊べず窮屈そうだ。保育園に通って友達と会えることをうれしがっている」と話していた。

■午前8時 千葉市

分散登校が始まり、登校する児童(千葉市美浜区の市立磯辺第三小学校)=今村幸祐撮影

分散登校が始まり、登校する児童(千葉市美浜区の市立磯辺第三小学校)=今村幸祐撮影

千葉市立磯辺第三小学校では、きょうから分散登校がスタート。1~3年生の児童がマスク姿で登校した。「おはようございます」と校門前で出迎えた先生は、「間(あいだ)をあけよう!」と書いた看板を持って注意を呼びかけた。小学2年の女子児童は「久しぶりにクラスのみんなに会えてうれしい」とにこやかに話し、教頭を務める40代男性は「長かった。やはり子どもたちと会えるのはうれしい。ただ不安も大きく、気を抜いてはいけない。これからが本番」と気を引き締めた。

■午前7時15分 東京・大手町

職場に向かう人たち(東京・大手町)=石井理恵撮影

職場に向かう人たち(東京・大手町)=石井理恵撮影

大手町のオフィス街では、マスク姿の会社員に交じって、リクルートスーツを着た就職活動中の学生も行き来していた。宣言の解除で出勤する人が増えたためか、信号待ちの際には人と人との間隔が狭くなる場面も。金融機関に勤める台東区の30代女性は「時間的に余裕があったテレワークが減るのは残念。当面は週の半分ほどの出勤だが、通勤に充てる時間がもったいない気がする」と漏らす。ただ、「緊急事態宣言解除をうけて営業を再開するお店もあるので、ランチは楽しみ」とも語った。

■午前7時 埼玉・さいたま新都心駅

マスク姿で通勤する人たち(JRさいたま新都心駅)=淡嶋健人撮影

マスク姿で通勤する人たち(JRさいたま新都心駅)=淡嶋健人撮影

緊急事態宣言の発令前より人はまばらだが、仕事に向かうマスク姿の人々が次々と改札を通っていった。都内から通勤した男性会社員(56)は「立っている人も多く電車も少し混んでいた。つり革は誰が触っているかわからないが、宣言が解除されたのは少し安心」と話す。「テレワークだと同じ部内の人とも電話で連絡を取らないといけないなど業務もやりにくい。やはり出社の方がいい」と笑顔をみせた。

■午前6時55分 東京・皇居

皇居周辺でランニングする人たち(東京千代田区)=石井理恵撮影

皇居周辺でランニングする人たち(東京千代田区)=石井理恵撮影

皇居周辺では、前後の間隔をあけて走るマスク姿のランナーが目立った。貿易会社を営む文京区の男性(47)はポケットから除菌スプレーを取り出し、「頻繁に手やマスクを消毒している。もう手放せない」と苦笑い。新型コロナの感染拡大以前は毎週末ショッピングなどに繰り出していたが、2カ月前から遠出を控え、運動不足解消を兼ねて朝、体を動かしている。「ワクチンができるまでは皇居ランで我慢する」と話した。

■午前5時50分 東京・豊洲市場

緊急事態宣言解除から一夜明けた豊洲市場(東京都江東区)=藤井凱撮影

緊急事態宣言解除から一夜明けた豊洲市場(東京都江東区)=藤井凱撮影

東京の台所・豊洲市場には早朝からトラックが出入りし、食材を調達しにカゴを持って歩く飲食店関係者の姿もあった。水産加工会社で働く女性(39)によると、メインの顧客であるホテルや寿司屋からの注文は激減し、売り上げは5割程度に落ちたという。「完全に戻るまでは時間がかかると思うが、6月に向けて徐々に注文が増えたらいいな」と話していた。

■26日午前0時 東京・銀座

空車のタクシーが目立つ銀座・中央通り(東京都中央区)=野岡香里那撮影

空車のタクシーが目立つ銀座・中央通り(東京都中央区)=野岡香里那撮影

銀座・中央通りに午前0時を知らせる鐘の音が響き渡った。人通りは少なく空車のタクシーが目立つ。25日に食品売り場の営業を再開した松屋銀座(写真左側)には、6月1日からの全館での営業再開を知らせる張り紙が掲示されていた。

■午後8時 東京都港区

7色にライトアップされたレインボーブリッジ(東京都港区)=柏原敬樹撮影

7色にライトアップされたレインボーブリッジ(東京都港区)=柏原敬樹撮影

東京湾のレインボーブリッジが7色に彩られると、カメラやスマートフォンを構えた人たちが盛んにシャッターを押した。政府による緊急事態宣言の解除を受け、東京都はレインボーブリッジと東京都庁で7色のライトアップを始めた。都が休業要請を緩和する目安として掲げた7つの指標を象徴させた。午後8時から午前0時に毎日点灯するが、7つの指標のうち1項目でも目安を超えた場合は赤色にライトアップし、警戒を呼びかける。

■25日午後6時半すぎ 東京・新宿

緊急事態宣言の全面解除を表明する安倍首相が大型ビジョンに映る(東京都新宿区)=野岡香里那撮影

緊急事態宣言の全面解除を表明する安倍首相が大型ビジョンに映る(東京都新宿区)=野岡香里那撮影

新宿・歌舞伎町の飲食店街に夜の明かりがともった。向かいのビルの大型ビジョンには緊急事態宣言の全面解除を表明する安倍首相が映り、道行く人たちの中には足を止め画面を見つめる姿も見られた。

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