新型コロナ、新規感染者が連日最多 中南米の増加続く

中南米
2020/5/24 3:54
保存
共有
印刷
その他

ブラジルでは死者の急増により、公共墓地には真新しい墓が並ぶ(8日、サンパウロ)

ブラジルでは死者の急増により、公共墓地には真新しい墓が並ぶ(8日、サンパウロ)

【サンパウロ=外山尚之】新型コロナウイルスの世界の新規感染者数が22日、2日連続で10万人を上回り、過去最多となった。ブラジルなど中南米を中心に新興国での感染拡大が深刻だ。欧米の感染拡大が一服したことで抑えられていた死者数も再び増加傾向にある。新興国は格差が大きく、外出制限などの効果が不十分となりがちだ。貧弱な医療体制も事態の悪化に拍車をかけており、収束の兆しはみえない。

米ジョンズ・ホプキンス大によると、22日の1日あたりの新規感染者数は約10万8千人と前日(10万6千人)を超え、最多となった。特に深刻なのがブラジルで、1日あたりの新規感染者数は2万人を突破。米国(約2万4千人)に迫る。

新規感染者数が多い国を並べると、ブラジルやチリ、メキシコ、ペルーが上位10カ国に名を連ねており、中南米地域での感染拡大が鮮明だ。各国とも外出制限や都市封鎖などの政策をとっているが、その日暮らしの低所得者を中心に、外に出ざるを得ない人たちが多いことが拡大の原因だ。

感染拡大が続くブラジルの最大都市サンパウロでは祝日を前倒しし、20日から緊急で大型連休を打ち出した。外出を抑える取り組みだが、低所得者が多く住む旧市街(セントロ)では人々が路上を行き交っていた。失業者が急増する中、炊き出しのために100メートル以上の行列もできており、不衛生な上に「密」な環境で、感染の温床となっている。中南米では各地で外出制限に反対する抗議活動も起きており、ウイルスの拡散を抑えるのは容易ではない。

先進国から新興国へと震源地が移りつつある中、再び死者数も増加している。22日の世界の死者数は7日ぶりに5千人を超えた。17日には約3300人と、4月中旬に記録したピークの4割以下の水準にまで抑えられていたが、1日に1000人以上の死者が出たブラジルなど新興国が全体の数字を押し上げている。多くの国では十分な病床数がなく、治療を受けられずに亡くなるケースも多い。

感染者数や死者数が世界で最も多い米国では、州によって増減の違いも出てきた。テキサス州などは高水準で推移する一方、最多のニューヨーク州では減少傾向が続く。22日の死者数は84人となり、3月下旬以来、2カ月ぶりに100人を下回った。

同州のクオモ知事は23日の記者会見で「大きな前進を遂げたという証拠だ」と述べた。22日には10人以下の集会を容認したが、マスクの着用や社会的距離の維持など、従来と同様の取り組みを求めた。

米東部時間23日午後2時(日本時間24日午前3時)時点で、世界の累計の感染者数は526万人を超え、死者数は約34万人となった。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]