新型コロナ感染1日で10万人増 過去最多、新興国で拡大

2020/5/23 5:21 (2020/5/23 12:10更新)
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【メキシコシティ=宮本英威】新型コロナウイルスの感染拡大ペースが落ちない。米ジョンズ・ホプキンス大によると、1日あたりの新規感染者数は21日に世界で10万6千人と過去最多を更新した。感染拡大の中心地は4月までの欧米先進国から、ブラジルやロシアなど新興国にシフトした。医療体制の不十分な国での一段の感染拡大が懸念される。

米東部時間22日午後4時(日本時間23日午前5時)時点で、世界の累計の感染者数は516万人を超え、死者数は33万6千人あまりとなった。最初に感染が拡大した中国の感染者数(8万4千人超)をすでに12カ国が上回っている。

ブラジルは5月に入り新型コロナの感染拡大が顕著だ(21日、リオデジャネイロ州の病院)=AP

ブラジルは5月に入り新型コロナの感染拡大が顕著だ(21日、リオデジャネイロ州の病院)=AP

同大のデータによると、1日あたりの新規感染者数は21日に約10万6000人と過去最多を更新した。10万人の大台は5月15日に続き2回目。世界の新規感染者数は4月以降、1日あたり7万~10万人で推移してきたが、その内訳は変容した。

1日の増加人数を国別に見ると、2カ月前の3月21日の上位10カ国はイタリアや米国、スペインなど先進国が占め、新興国はイランだけだった。

一方、5月21日の上位10カ国で先進国は米国と英国のみ。2番目以降はブラジルの1万8508人、ロシアの8849人、インドの6198人が続いた。ペルーやチリを含む南米3カ国が10番目以内に入っている。

ブラジル政府は22日、累計の感染者が33万890人に達したと発表した。ロシア(約32万6千人)を超え、国別で米国に次ぐ2番目で、1日あたりの死者数も1千人を超えた。最大都市サンパウロでは病床が埋まり、遺体を埋葬する墓地の作業が逼迫しているという。

米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は英フィナンシャル・タイムズのインタビューで「南半球での感染拡大が落ち着いた後、北半球に戻ってくるのではないかと心配している」と指摘。秋から冬にかけて米国が再び感染の大きな波に襲われ、都市の再封鎖に追い込まれる可能性が高い、と警告を発した。

依然として感染の増加人数が世界で最も多い米国では、今週末はメモリアルデー(戦没将兵記念日)の祝日を含む3連休になる。例年は多くの国民が海岸に出かけバーベキューなどを楽しむ時期だけに、感染の再拡大への警戒が高まっている。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は22日、週末に向けた新たな行動制限を発表した。ビーチで泳ぐことは禁止され、散歩や椅子に座っての滞在に限られる。隣接する駐車場も車両数を制限し、警備にあたる市警も例年より3割増員する。

人出が予想される公園でも市の職員ら2300人が巡回し、市民にマスク着用などを呼び掛ける。同市長は22日の記者会見で、ニューヨーク市でも6月第1週か2週にかけて、建設や製造、小売業など一部で経済活動を再開できるとの見通しを示した。

一方、ニューヨーク州のクオモ知事は22日、新型コロナで打撃を受けた零細企業向けに特別融資基金を設けたと表明した。雇用者数が20人以下、年間の売上高が300万ドル(約3億2千万円)以下が対象になる。中小企業は同州の経済活動の9割を占めるという。

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