全人代の政府活動報告要旨

中国・台湾
2020/5/22 21:02
保存
共有
印刷
その他

中国の第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の第3回会議で、李克強(リー・クォーチャン)首相が22日に実施した政府活動報告の要旨は次の通り。

【2019年の回顧】貿易摩擦が深刻化し、国内経済の下押し圧力が強まった。共産党は難関を突破し「小康(ややゆとりのある)社会」の全面的な完成に向けて決定的な基礎をつくった。

国内総生産(GDP)は99兆1千億元(約1500兆円)に達し、6.1%伸びた。失業率は5.3%以下に保たれた。消費者物価は2.9%上昇した。社会消費品小売総額は40兆元を超えた。

【新型コロナ】20年1~3月期は経済のマイナス成長などの大きな代価を払った。感染症対策と経済発展を統一的に進め、90項目の政策措置を打ち出し、生産再開を効果的に促進させた。

【20年の経済目標】当面の情勢を総合的に検討・判断した上で、感染症の発生前に考えた目標を適切に調整した。都市部の新規就業者数の目標は900万人以上とし、失業率は6%前後とする。消費者物価の上昇率は3.5%前後とする。経済成長率の年間目標は提示していない。

【財政】20年の財政赤字のGDPに対する比率は3.6%以上とし、財政赤字の規模は19年比で1兆元増加とする。緊急時の特別措置として感染症対策の特別国債を1兆元発行する。政府は節約を徹底する。中央レベルでは支出をマイナスとし、不要不急の支出などを50%以上削減する。

【減税】中小・零細企業の失業や労災保険で企業負担分の免除など、6月に適用期限が終了となる減税政策のすべてを20年末まで延長する。企業で年間の負担軽減額は2兆5千億元以上となる見込みだ。

【金融】預金準備率と金利の引き下げなどを総合的に活用し、広義のマネーサプライなどの伸び率が19年の水準を上回るよう促す。中小・零細企業で融資の元金と利子の支払い猶予を21年3月末まで延ばす。

【雇用】20~21年に職業技能訓練を受ける人数を延べ3500万人以上とし、高等職業学校の学生募集を200万人拡大する。

【インフラ・消費】20年は地方特別債を19年より1兆6千億元増やして3兆7500億元とする。プロジェクトの資本金として使用できる特別債の比率を引き上げ、中央政府の予算枠内の投資を6千億元とする。都市部の古い住宅地の改築を3万9千カ所で新たに着工する。鉄道建設の資本金を1千億元増やす。野生動物の違法捕獲や取引を厳しく処罰する。

【市場開放・貿易戦争】外資参入を制限する分野を定めた「ネガティブリスト」の項目を大幅に減らす。質の高い一帯一路の建設を行う。

中日韓の自由貿易協定(FTA)などの自由貿易交渉を推し進める。中米第1段階の貿易合意を共同で徹底させる。

【医療・年金】感染症のワクチンや治療薬の研究開発への資金投入を増やし、治療関連施設を増設する。定年退職者に支払う基本年金を増やす。

【香港・台湾】香港が国家安全を守るための法制度・執行メカニズムを確立し、憲法で定めた責任を香港政府に履行させなければならない。香港が国家の発展の大局にいっそう溶け込むようにサポートし、長期的な繁栄と安定を保っていく。台湾独立をもくろむ分裂の行動に断固として反対し食い止める必要がある。(大連=渡辺伸)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]