フィリピン外食ジョリビー、宅配強化に150億円を投資

東南アジア
アジアBiz
2020/5/22 20:36
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【マニラ=遠藤淳】フィリピン外食最大手のジョリビー・フーズは22日、70億ペソ(約150億円)を投じ、ハンバーガーなどの人気商品の宅配体制を強化すると発表した。世界で感染が広がる新型コロナウイルスの収束後に消費者の行動が変わる「ニューノーマル(新常態)」をにらみ、店内飲食に軸足を置いていたサービスを見直す。一方、不採算店舗は閉鎖するなどリストラを進め、収益力の底上げを狙う。

フィリピン人の国民食ジョリビーの店舗も外出制限措置を受け閉鎖している(マニラ)

ジョリビーは従来、店内飲食やテークアウトのほか、ハンバーガーやスパゲティ、チキンなどの注文を個別店舗ごとに受けて調理し、配達を行っていた。手間やコストがかかるため、今後は集中管理体制を取る。具体的には、宅配専用の施設「クラウドキッチン」を新設する。同施設で集中的に注文を受け、調理を行い、配達までを一括して行うシステムを導入する。フィリピンのほか、米国や中国でも同様の展開をする可能性がある。

宅配体制の強化の一方、不採算の店舗のリストラを進める。同社は現在、4月末時点でジョリビーのほか、中華料理のファストフード店、ケーキ店などを国内で3317店、米中など海外で2628店を展開する。詳細は明らかにしていないが今後、不採算店舗の閉鎖を順次、検討する。

新型コロナの感染拡大防止策として、各国は外出制限などの措置を導入している。客の姿が消えた飲食店には、コロナ後もすぐには客足が戻らない可能性がある。ジョリビーは、外出制限下で利用が伸びた飲食物の宅配が今後定着すると見て、事業を再構築する。トニー・タン・カクチョン会長は「足元の経営環境は厳しいが、21年にはより強い体制を取り戻す」とのコメントを発表した。

ジョリビーはスパゲティなど、やや甘めの味付けがフィリピン人に支持され、国民食といわれるほどの人気を集めている。19年12月期の通期の売上高は前年比13%増の1853億ペソだった。

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