桃谷順天館グループ 有休、1時間単位で使いやすく
はたらく

2020/5/25 2:00
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時間単位の有休をとって長女と遊ぶ大野さん

時間単位の有休をとって長女と遊ぶ大野さん

「どのパズルをしようか?」。14日朝、化粧品会社の桃谷順天館のグループ会社、明色化粧品(大阪市中央区)に勤める大野広達さん(39)が、自宅で長女に優しく語りかけた。この日は長女の4歳の誕生日。大野さんは午前10時から午後1時まで時間単位の年次有給休暇を3時間取得し、長女とゆっくり過ごしてから出勤した。

大野さんは主に長女を保育園に送ったり、熱を出して病院へ連れて行ったりする際に使う。2019年9月には長男が生まれ、出生届などの手続きをするのにも役立った。「丸々1日休む必要がないときも、時間単位だと使いやすい」。誕生日を祝うなど「親子の絆」を強める効果もある。

時間単位の有休は、10年4月施行の改正労働基準法で導入され、年5日分まで取得可能。厚生労働省によると、18年時点の企業の導入率は19%にとどまるが、19年4月に年5日分の有休消化が企業側の義務とされたことで、「時間単位で柔軟に使え、有休取得促進のための選択肢の一つ」(大阪労働局)として再び注目を集めている。

桃谷順天館グループも19年度から時間単位の有休制度を導入。家族との時間を大事にする他の施策との相乗効果で、制度を使いやすいムードづくりも進める。

2年前から学校の夏休み期間中に「ファミリーデー」を設け、従業員の子どもを招いて化粧水作りなどの体験会を開催。大阪市で20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)が開催された19年6月には、学校の休校を活用して「子連れ出勤」を断行し、仕事と子育ての両立を会社が後押しする姿勢を示してきた。

社内ニュースでも定期的に時間単位の年休の活用事例を紹介して周知に努めた結果、19年11月から4カ月間で制度を利用した従業員は4割に。同グループの従業員の7割を女性が占め、主に子育て支援などを想定した制度だったが、研究職の社員が社外セミナーでマーケティングを学ぶなど自己研さんにも活用される。

19年4月、時間単位の有休制度の導入と同時に、時短勤務をした際の給与減額の制度も撤廃した。桃谷順天館の担当者は「勤務時間ではなく、パフォーマンスで評価する『成果主義』を重視している。家庭との両立、趣味や自己研さんなど、社外で得た経験を仕事に生かすことが大切だ」と話す。(佐野敦子)

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