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中国全人代、香港版「国家安全法」議論へ 民主派反発

(更新)
香港の民主派は大規模な街頭抗議を続けてきた(1月)=ロイター

【北京=羽田野主】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の張業遂報道官は21日夜に記者会見し、22日に始まる全人代で香港で国家分裂や中央政府の転覆などの行為を禁じる「香港版国家安全法」が議題になると明らかにした。「香港は中国から分けることができない部分で、全人代は最高の国家権力機関だ」と述べた。

張氏は記者会見で「全人代は新たな情勢と必要性に応じて、憲法から与えられた職権を行使する」と強調。「国家レベルで香港における国家安全維持のための法制度と執行メカニズムを確立し、整備する」と話した。

香港では2019年、逃亡犯条例改正案をめぐる大規模デモが起き、習近平(シー・ジンピン)指導部は国家安全上のリスクが高まったと判断しているとみられる。香港の民主派は「政治活動や言論の自由の統制につながる」として猛反発している。

高度の自治を認める「一国二制度」が適用される香港は中国本土とは異なる法体系を持つ。中国当局は香港版国家安全法を香港に適用できる例外的な措置と位置づけるとみられる。全人代が法制化を進めれば、一国二制度の形骸化につながる可能性がある。

香港の憲法にあたる香港基本法は香港政府に国家安全に関する立法措置を義務付けているが、いまだに実現していない。2003年には50万人規模の反対デモが起きて、香港政府は撤回に追い込まれた。中国では15年に国家安全法が成立し、香港とマカオも国家安全を守る責任を履行すべきだと明記した。

香港政府は新型コロナウイルス対策として9人以上の集会を禁止している。香港警察は10日に商業施設に集まった若者ら230人を違法集会などの疑いで逮捕するなどデモの取り締まりを強化している。

張氏は膨張が続く国防費の予算は明らかにしなかった。記者会見で質問が出たが「国内総生産(GDP)に占める国防費の割合は1.3%で、世界平均よりも大幅に低い」と指摘。米国を「世界一の国防費を支出する国」とした上で「中国の国防費はその4分の1にすぎなかった」と指摘した。

米国との緊張が高まるなかで、国防費の増加を正当化する狙いもありそうだ。中国は国防費の内訳を公表していないため実態が見えないが、「資金の出どころと使途ははっきりしている」と主張した。

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