新型コロナ重症化、遺伝的要因探る 慶大など共同研究

科学&新技術
2020/5/21 21:43
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日本を含むアジア地域では人口あたりの死亡率が欧米より低い傾向にある(ニューヨーク市)=ロイター

日本を含むアジア地域では人口あたりの死亡率が欧米より低い傾向にある(ニューヨーク市)=ロイター

慶応大学や東京医科歯科大学、京都大学などは21日、新型コロナウイルスに感染した人が重症化する遺伝的な要因などを調べる研究プロジェクトを発足させたと発表した。感染者の血液を採取して遺伝情報を調べ、重症化に関わる遺伝子などを見つける狙いだ。9月をめどに解析結果をまとめる予定だ。重症化や治療効果を予測するシステムの構築などを目指す。

日本を含むアジア地域では人口あたりの死亡率が欧米より低い傾向にある。原因は不明だが、研究プロジェクトを統括する慶大の金井隆典教授は「遺伝情報の個人差が死亡率の差に関係している可能性がある」と話す。病原体を認識し排除する免疫の働きに関わる遺伝子の個人差などが、重症化のしやすさなどに関わる可能性があるという。

全国数十カ所の施設で500~600人から血液を集め、データの解析を進める。既に血液採取を始めた。回復した人などの協力も募り、無症状や軽症、重症になった人の遺伝情報を比べる。

遺伝情報の解析結果を生かし、効果の高いワクチンの開発も進める。鼻などの粘膜に投与するワクチンを作る計画だ。

同様のプロジェクトは欧米でも進行中だ。データを共有して遺伝情報の特徴の地域差などの発見に役立てたい考えだ。

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