首都圏、25日にも判断 関西3府県で緊急事態宣言を解除

2020/5/21 20:08 (2020/5/22 5:33更新)
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人通りの少ない繁華街をマスクを着けて歩く人たち(17日、東京都渋谷区)

人通りの少ない繁華街をマスクを着けて歩く人たち(17日、東京都渋谷区)

政府は21日の新型コロナウイルス感染症対策本部で大阪、京都、兵庫の関西3府県への緊急事態宣言を解除すると決めた。今回解除を見送った東京都など首都圏の4都県と北海道は25日にも専門家の評価を踏まえ解除の可否を判断する。

4月7日の緊急事態宣言発令後、一部解除は39県を対象とした5月14日に続き2回目。重点的な対策が必要だとして「特定警戒」に指定する北海道、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県が残った。

安倍晋三首相は21日夕、首相官邸で記者団に残る5都道県について「新規の感染者は確実に減少し、医療の逼迫状況も改善傾向にある」と指摘した。「25日にも専門家に状況を評価していただき、今の状況が継続されれば解除も可能になるのではないか」と語った。

今後の対応では抗原検査による検査態勢の拡充や医療の提供体制の強化などを挙げ「次なる流行の波に対する備えについても、知事や自治体と連携しながら万全を期していきたい」と述べた。

大阪など関西3府県の解除を決めたのは直近1週間の10万人当たりの感染者数が政府の目安である「0.5人程度以下」を下回ったためだ。20日時点で大阪府は0.17、京都府と兵庫県はそれぞれ0.04だった。

当面の焦点は経済活動の本格再開に不可欠な首都圏の解除に移る。

東京都は20日時点で0.56人と解除目安を上回っていた。千葉、埼玉両県はそれぞれ0.21、0.31と下回っていたが、解除すれば東京都などからの人の流入が増えて感染が再び広がりかねないとみて解除を見送った。

21日の都の感染者数は11人。同日午後8時の段階で直近1週間の10万人当たりの感染者数は0.42人と目安を下回った。週明けもこの水準を維持できれば解除する可能性が出てくる。

解除にはリスクもある。街中で人出が増え、感染が再び広がりかねない。韓国では外出規制を緩和したのち、集団感染が発生した。中国の湖北省武漢市でも都市封鎖解除後に再び感染者がみつかっている。

感染拡大を防ぐためには「密閉・密集・密接」の「3密」を避ける「新しい生活様式」への適応が不可欠となる。

西村康稔経済財政・再生相は21日の衆院議院運営委員会で、全国で解除する際は経済活動拡大の基本方針を示すと明らかにした。イベント開催や外出自粛に関する政府の考えを示す。

これまでに解除した地域で感染状況が悪化すれば緊急事態宣言の対象に再指定する。

西村経財相は再指定の基準について「新規感染者数が2倍に増えるスピードや感染経路不明者の割合を、これまで以上に厳しい目で見て総合的に判断する」と強調した。「第2波は必ず起こる。小さな波に抑えることが大事だ」とも訴えた。

解除後は再び感染が拡大しないようにする監視体制や、第2波が来ても対応できる医療提供体制を保つのが重要になる。

厚生労働省によると、国内で新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査について2万件の目標に対し、実際の検査数は多い日でも8千件超にとどまる。重症者の救命に使う集中治療室(ICU)は6千にとどかないもようだ。

政府は治療薬の承認も急ぐ。すでに抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナの治療薬として承認し、軽症者向けの治療薬「アビガン」も月内承認をめざす。実際に十分な投与量を確保するにはなお時間がかかる。

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