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英国債、発行金利がマイナスに 中長期債で初

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】英国の債務管理庁が20日に実施した期間3年の国債入札で、平均落札利回りがマイナス0.003%となった。期間が1年を超える英中長期債で発行金利がマイナスになるのは初めて。イングランド銀行(中央銀行)はマイナス金利政策を現時点で採らない構えだが、市場では将来のマイナス化を織り込む形で流通利回りの低下(債券価格は上昇)が進んでいた。

落札金利がマイナスになったのは2023年7月償還の3年債だ。37億5000万ポンド(約4950億円)の募集に対し、80億ポンド強の応札があった。最高落札利回りはプラス0.001%だった。

国債発行金利のマイナスは、借入額よりも返済額の方が少なく済み、政府が投資家から利息を受け取って借金ができることを意味する。中銀がマイナス金利政策を採る日本やユーロ圏では先行し、ドイツでは19年8月に30年債まで発行金利がマイナスになった。英国では1年未満の短期債ではマイナスになったことがあるが、中長期債では過去に例がなかった。

背景には、新型コロナウイルスによる景気刺激策の一環として、マイナス金利政策が採用される可能性に意識が広がっていることがある。

イングランド銀は3月に2回の緊急利下げで、政策金利を過去最低の年0.1%とした。ベイリー総裁は「マイナス金利は支持しない」と述べ、企業や家計への資金供給を担う銀行システムへの副作用懸念から否定的な見解を示していた。

だが行内の風向きはやや変わりつつある。ハルデーン政策委員は17日付の英日曜紙サンデー・テレグラフで、マイナス金利採用の余地を問われ「検討が必要になるだろう」と述べた。テンレイロ政策委員も18日のイベントで、将来の選択肢として否定しない見解を示した。

英政府統計局が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.8%上昇と、伸び率が3月より0.7ポイント縮んだ。燃料価格の下落などでイングランド銀の政策目標である2%を大きく下回り、デフレ懸念も意識されつつある。

欧州ではノルウェー中銀が7日、政策金利を過去最低の0%に引き下げた。スウェーデン中銀は19年12月に主要な政策金利のレポ金利をマイナス0.25%から0%に引き上げることを決めたが、新型コロナで「今後の利下げ可能性を排除しない」と表明している。

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