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6割が強化費捻出に不安 五輪競技団体アンケート

2020/5/21 12:00
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新型コロナウイルスの感染拡大が国内競技団体(NF)の財政を直撃している。五輪競技のNFの約6割が、財政悪化が進むと「強化費の拠出」に影響が出ると懸念していることが21日、日本経済新聞が実施したアンケートで分かった。回答した全ての団体が財政に影響や不安があるとしており、コロナ禍が東京五輪に向けた強化活動に影を落としかねない実情が浮かび上がった。

アンケートは1~14日に実施。国内34団体のうち約79パーセントに当たる27団体が回答した。新型コロナによる財政への影響・不安について13団体が「非常にある」とし、14団体も「ある」と答えた。

要因について5択で質問した項目(複数回答あり)で最も多かったのは「景気悪化に伴うスポンサーの撤退、協賛金の減少」で26団体が回答。日本ゴルフ協会は「既に減額を求められているところがある」といい、全日本アーチェリー連盟は「1社から大会協賛を受けられなくなった」という。また、18団体が「主催大会やイベント中止による減収」と回答。日本体操協会は4割、日本ラグビー協会は十数億円の減収が見込まれるとした。

「会員登録料の減少」も13団体あった。日本ボクシング連盟は既に3割減、日本トライアスロン連合では4月28日時点で昨年比18パーセント落ち込んでいるという。インターハイなど登録が必要な大会の中止が響いている。大会そのものの公認料の目減りを案ずる競技団体もあった。また、国からの交付金やスポーツ振興くじ(toto)の助成金などの「補助金の減少」を挙げた団体も12あった。

笹川スポーツ財団が昨年発表した調査によると、五輪競技34団体の2016年度の経常収益のうち、約67パーセントは協賛金などを含む事業収益。補助金などが約16パーセント、会費が約10パーセントで続く。合計で9割以上を占める柱が打撃を受ける現状がアンケートで浮き彫りになった。

財政悪化への対応を迫られるなか、約63パーセントに当たる17団体が強化費拠出への影響について「大いにある」「ある」と回答。「分からない」も8団体あり「ない」としたのは2団体のみだった。見直し項目では強化合宿や海外遠征の削減を挙げる団体が多かった。

トライアスロンは今年に入り、会員登録者が大きく減少している(昨年8月の東京五輪テスト大会)=共同

トライアスロンは今年に入り、会員登録者が大きく減少している(昨年8月の東京五輪テスト大会)=共同

日本トライアスロン連合は20年度の予算案で今後の動向に応じ支出を25パーセントか50パーセント絞る2つのシナリオを検討する。五輪に向け内部留保を取り崩してきた団体もあり、「1年延期で来年度までの財政的余力がない」との切実な声も聞かれた。五輪を見越して増やした派遣スタッフらの雇用を打ち切る可能性に言及するNFもあった。

資金繰り支援で日本スポーツ協会と日本オリンピック委員会(JOC)は、多くのNFが入居する「ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア」(東京都新宿区)の賃料支払いを6月から最大6カ月分猶予すると発表。団体により最大で約2200万円、平均約370万円が猶予でき、5月中旬までに5団体から申請があったという。

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