島津製作所、21年3月期純利益50%減 人件費かさむ
島津製作所は20日、2021年3月期の連結純利益が前期比50%減の160億円になりそうだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が1年間続く前提で算出した。事業拡大に向けて増やしてきた人件費がかさむ。主力の分析装置も外出自粛の影響で米国などで伸び悩む見通し。年間配当は4円減配の26円を予定する。
売上高は12%減の3400億円の見込み。主力の分析事業を含む計測機器事業は10%ほど落ち込む。米国などでの移動制限が響き、大学や研究機関向けの販売が伸び悩む。航空機器事業も民間向けが低調。産業機器事業では、半導体製造装置に組み込む部品「ターボ分子ポンプ」が次世代通信規格「5G」の普及で底堅い。営業利益は47%減の220億円となる。
同日発表した20年3月期の純利益は2%減の317億円、売上高は1%減の3854億円だった。コロナの影響で中国向けの分析装置が低調だった。