日経平均VI、約3カ月ぶり低水準 不安心理が後退

2020/5/20 20:30
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株式市場で投資家の不安心理が薄らいでいる。日経平均株価の予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は20日に27.3まで低下し、2月26日以来約3カ月ぶりの低水準となった。世界的な経済再開への期待感を背景に期待や米中摩擦の懸念が和らいだことで、投資家の安心感が回復してきた。

日経平均VIはオプション取引の価格動向をもとに算出する指数。市場が先行きを不安視し、将来の株価下落に備えるプット(売る権利)の買いが膨らむと、同指数は上昇する傾向がある。市場全体の投資家心理を映すとされ、おおむね30を超えると投資家が不安に傾いているとされる。

日経平均VIは、新型コロナウイルスの感染拡大から株価が急落した3月中旬に一時60近辺まで急上昇。2011年の東日本大震災以来の高水準となった。その後は40~50前後で一進一退を続けたが、5月に入って緩やかに下降してきている。

市場の不透明感が一時よりも晴れてきた影響が大きい。各国の経済活動が再開する動きがあるほか、20日には米トランプ大統領が米中貿易摩擦の第1段階の合意を破棄しないと伝わった。国内でも緊急事態宣言を解除する範囲が拡大するとの期待が高まり、投資家心理が改善している。

みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「先行きの株価急落を見込む材料が減っている」とみる。海外では米S&P500種株価指数をもとにしたVIX指数やユーロ圏の株価指数ストックス50の値動きを映すVSTOXXが30近辺で落ち着いている。

市場は警戒モードを完全に解いてはいない。日経平均VIは19年にはおおむね20以下で推移、1月初旬につけた27.5が最高だった。三浦氏は「20を下回らないと危機が去ったとは捉えにくい」という。突発的な悪材料をきっかけに再び上昇する可能性がありそうだ。

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