閉塞感写す言葉を生きる力に 詩人 和合亮一氏
病理を超えた光探し求めて コロナと創作(5)
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長引くウイルスとの闘いを、特別な思いで受けとめている。「あれから9年後に、これほどの困難な事態を迎えることになるとは、まさか思ってもみませんでした」。
東日本大震災の発生から間もない2011年3月16日。福島市内のアパートの2階にある自室で、和合はパソコンと向き合っていた。すでに東京電力福島第一原子力発電所では水素爆発が起き、煙がもうもうと上がっていた。妻子を県外に避難させた後、一人残った部屋に...