NY市、所得・地域別に格差鮮明 新型コロナの感染

2020/5/20 5:13
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【ニューヨーク=吉田圭織】新型コロナウイルスの感染の中心地であるニューヨーク市で、所得層ごとの感染状況の格差が鮮明になっている。同市が19日までに公表した郵便番号(ジップコード)別の地域データによると、相対的に低所得者が多く住むブロンクス区の一部で感染者数や死者が特に多いことが分かった。デブラシオ市長はこうした地区で医療サービスの強化を表明している。

ニューヨーク市が公表した郵便番号別の死亡率データ(同市のサイトより)

低所得者向けのアパートが並ぶあるブルックリン区の地域では死者数が76人に達し、死亡率は人口10万人あたりで612人と市内で最も高かった。一方、高所得者の多いマンハッタン島のウォール街周辺は相対的に人口も少なく、死者ゼロの地区も複数ある。

ニューヨーク市は単身世帯で年収約1万5千ドル(167万円)以下の人を貧困者と定めている。米政治専門誌ポリティコによると、貧困率1割以下の地域の死亡率は人口10万人当たり100人だった。これに対し、貧困率が3割以上の地域では、死亡率が2倍以上の232人だったという。

ニューヨーク・タイムズによると、最も死亡率の高い10の地域のうち8つは黒人やヒスパニック系の住民が多いという。同紙が15日発表した別の調査では、マンハッタン島の住民の18%以上が3月から5月の間に郊外などに移動したといい、同島での感染率の低さにつながっている可能性があるという。

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