野村HD「非公開市場」柱に 奥田CEOが初の経営説明会

金融最前線
2020/5/19 16:37
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野村ホールディングスは19日、奥田健太郎グループ最高経営責任者(CEO)が就任後、初めてとなる投資家向け説明会を開いた。非上場市場への取り組みを強化し、新たな成長戦略の一つとして位置づけた。2023年3月期に主要事業合計の税引き前利益を前期比6割増の2800億円とする目標も掲げた。

「パブリック(公開)からプライベート(非公開)領域へ拡大する」。4月にグループCEOに就いた奥田氏はこれまでの主戦場だった公開市場から、非公開の株式やインフラなどの事業性資産といった非上場分野の投資へ経営資源を再配分する戦略を打ち出した。21年度内に投資チームの構成など体制を整備する。

自己資金を使うのではなく投資家から資金を募り、企業に資本・融資を提供するファンド形態を想定している。世界的に低金利が定着する状況で運用難にある投資家の需要も強く、資金が集まりやすいとみている。「非公開市場」で運用する金融商品を自ら投資し、作り出し、投資家の資金を運用するイメージだ。

業績面では23年3月期の個人向け「営業部門」が税前利益で前期比2.2倍の1100億円、法人向け「ホールセール」は同3割増の1200億円を目標とする。「アセット・マネジメント」を加えた主要3事業合計では同64%増の2800億円とした。

もっとも2014年8月に公表した20年3月期の目標である3事業合計の4500億~4700億円からは見劣りする。当時、営業部門は2000億円前後を稼ぎ出す目標を掲げていたが、半減させた格好だ。

営業部門はアベノミクスの追い風が吹いていた14年3月期に2000億円近い税前利益を稼ぎ出していたが、今後は同水準への改善は見込まない。顧客が金融商品を売買する際に得る手数料への依存から脱却し「新しい課金体系」導入への検討も表明した。安定的に稼ぐ体質への転換を重視する。

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