台湾のWHO参加「一貫して支持」 外交青書に明記
韓国は3年ぶり「重要な隣国」

2020/5/19 10:59
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北方領土の歯舞群島と色丹島

北方領土の歯舞群島と色丹島

茂木敏充外相は19日の持ち回り閣議で2020年版の外交青書を報告した。世界保健機関(WHO)総会への台湾のオブザーバー参加を「一貫して支持してきている」と記した。台湾が参加できなくなった17年以降、明記したのは初めてだ。

18日に開幕した年次総会で米国とともに参加を支持したものの中国の反対で実現していない。台湾は日本にとって「極めて重要なパートナー」と位置づけた。19年版の「重要なパートナー」から強めた。

今回の外交青書は昨年は1ページの半分程度だった台湾に関する記述を1ページ分に増やした。「日台双方の市民感情は総じて良好」と評価し、相互の人的往来が「密接である」とも指摘した。

韓国は「重要な隣国」との表現を3年ぶりに復活させた。韓国が一時、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を表明したことなど懸案も列挙し「日韓関係は厳しい状況が続いた」と総括した。

元徴用工問題については「引き続き国際法違反の状態の是正を強く求めていく」と訴えた。

ロシアとの平和条約交渉を巡り「北方領土は我が国が主権を有する島々」と明記した。19年版で「北方四島は日本に帰属する」との文言を削除していた。交渉停滞や自民党内の批判を背景に記述したとみられる。

交渉方針に関しても「北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」と説明した。19年版は「領土問題を解決して平和条約を締結」との表現にとどめていた。

中国に関しては昨年が「『日中新時代』に向けて日中関係を新たな段階に押し上げていく一年になった」と振り返った。中国公船の領海侵入に触れて「日本の領土・領海・領空は断固として守り抜くとの決意の下、毅然とかつ冷静に対応していく」と強調した。

新型コロナウイルスの感染拡大は「経済、社会、外交など様々な面で世界に大きな影響を及ぼしている」と分析した。1~2月に中国・武漢から政府のチャーター機で邦人の帰国を支援した事例を紹介した。

米中貿易摩擦の動向を注視する方針も明示した。米中の経済関係の安定が「日本のみならず、世界全体の持続的な経済成長に直結する」と記載した。日米関係は「史上かつてなく強固」と、昨年の表現に「史上」を付け加えた。

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