タイ・ビバレッジ、決算開示を四半期から半期に
【バンコク=岸本まりみ】タイの飲料最大手タイ・ビバレッジは14日、今後は四半期ではなく半期ベースで決算を開示すると発表した。同社が上場するシンガポール取引所の開示ルールが2月に修正されたことを受けた措置。投資家が情報を得にくくなる恐れがあるが、タイビバは「投資家へのタイムリーで明確なコミュニケーションを約束する」としている。

同日発表した2019年10月~20年3月の連結純利益は、前年同期比1%増の133億バーツ(約444億円)だった。売上高は3%減の1386億バーツ。酒類の販売減で売り上げが減ったものの、広告費や人件費などのコスト削減で増益を確保した。
足元では新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした外出規制などで、売り上げの9割を占める酒類の販売落ち込みが深刻だ。特に本拠地のタイでは3月から飲食店の営業規制が始まっており、アルコール販売に影を落としている。
「チャーン(象)ビール」で知られるタイ・ビバレッジは06年にシンガポール証券取引所に上場した。17年に「333(バーバーバー)」ビールで有名なベトナムの国営ビール会社、サイゴンビール・アルコール飲料総公社(サベコ)を傘下に収めるなど国外進出を加速するが、売り上げの7割をタイが占める。
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