島根銀行、黒字化を1年前倒し SBIとの連携強化

2020/5/15 20:39
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島根銀行は15日、本業のもうけを示すコア業務純益(単体)が2021年3月期に「黒字化することは可能」(鈴木良夫頭取)との見通しを発表した。経営が厳しかった同行はSBIホールディングスの出資でしのぎ、預かり資産業務などでの連携策を矢継ぎ早に打ち出した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、資金繰りが悪化した取引先の支援なども課題だ。

決算発表で説明する島根銀行の鈴木良夫頭取

同日発表した20年3月期の連結決算は、最終損益が22億円の赤字(前の期は3億6500万円の黒字)。与信費用の増加に加え、有価証券のポートフォリオの見直しで17億円の損失を計上した。コア業務純益は4億4600万円の赤字で4期連続のマイナス。長引く低金利や本店償却費用などが重荷となり、前の期より5700万円赤字が膨らんだ。

今期はSBIとの連携をさらに深めて法人向けコンサルティング事業などを強化する。昨年から進めている店舗削減の効果もあり、目標としていた中期計画最終年(22年3月期)より1年早く、コア業務純益の黒字化を果たす考えだ。

役員のスリム化へ取締役を5人減らす一方で、意思決定の迅速化へ執行役員制度を新たに導入することも発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、事業基盤である中小企業の経営は悪化している。鈴木頭取は「助成金や補助金を紹介する法人向けの無料サービスを近く創設する予定」と話した。

ただ、預かり資産業務におけるSBIとの連携策に比べて「顧客の本業支援といった独自の金融仲介策はまだ具体的に見えてこない」(金融庁関係者)との声もある。新型コロナの経済的影響が広がる中、SBIがノウハウを持たない中小金融の領域で、どこまで事業者に伴走できるかが問われそうだ。

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