大河や朝ドラまで 撮影済みの在庫払底、放送休止続々

文化往来
2020/5/19 2:00
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大河ドラマと朝ドラも放送休止へ――。

新型コロナウイルスの影響が国民的ドラマにも及んだ。NHKは5月15日、大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(毎週日曜)と連続テレビ小説「エール」(毎週月~土曜)の放送一時休止を発表した。「麒麟がくる」は6月7日の第21回、「エール」は6月27日の第13週の放送をもって一時休止となる。同局ではこれらのドラマの撮影を4月1日から休止しており、撮影済みの在庫が払底した形だ。

大河ドラマ「麒麟がくる」の制作発表に登場した主演の長谷川博己(2018年4月)

大河ドラマ「麒麟がくる」の制作発表に登場した主演の長谷川博己(2018年4月)

「麒麟がくる」は明智光秀を主人公にした時代劇で、「エール」は1964年の東京五輪の行進曲を作曲した古関裕而夫妻をモデルにしたドラマ。大河ドラマは映画に匹敵する高質のドラマを目指して1963年にスタート。朝ドラの愛称で知られる連続テレビ小説は、連続ラジオドラマや新聞小説のテレビ版という発想で企画され1961年に始まった。「赤穂浪士」「おしん」など、社会現象ともいえる高視聴率をマークした作品も多く、日本を代表するドラマ枠だ。

それだけに出演俳優もスタッフも多い。大河ドラマの場合、NHK局内で最大規模のスタジオを使い撮影するが、それでも3密になる懸念がある。NHKは新型コロナによる緊急事態宣言の行方を見極めながら、収録再開を模索するといい、現在のところ放送再開の時期は未定。休止期間中の番組編成も未定で、「決まり次第発表する」(NHK広報局)という。大河ドラマ、朝ドラともに選挙や災害などで短期間の休止は過去にもあったが、今回の休止が長引けば異例のことになる。朝ドラは「おちょやん」が今秋から始まる予定だが、4月7日から撮影中止になっている。

国民的番組といえばフジテレビ系のアニメ「サザエさん」(一部地域を除き毎週日曜)も5月17日から新作の放送を休止し、過去の作品を再放送することになった。4月スタートの民放各局の連続ドラマも、撮影を完了していた一部のドラマを除いて、放送の中断や延期を余儀なくされている。東京五輪・パラリンピックの開催延期で空いた放送枠をどう穴埋めするのか、という課題もあり、コロナ禍の影響はしばらく続きそうだ。

(関原のり子)

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