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アフリカ全土で感染確認 債務返済に苦慮

アフリカ全54カ国で新型コロナウイルスの感染者が確認された。感染対策費や資源安などが打撃となり、対外債務を抱えるアフリカ諸国は返済に苦慮する。広域経済圏構想「一帯一路」でアフリカへの融資を膨らませた中国が影響力を増すとの観測もある。

アフリカ大陸で唯一、感染者がいなかった南部のレソトで13日、感染が確認された。2月にエジプトで初の感染者が出てから3カ月で大陸全体に広がった。全土の感染者は7万人以上で、約2500人が死亡した。

「新型コロナのまん延は石油価格急落と相まって経済活動に深刻な打撃を与えている」。国際通貨基金(IMF)は4月末、ナイジェリアに新型コロナ対策で34億ドル(約3600億円)の緊急支援を承認した。エチオピアには4億ドル強、エジプトには27億7千万ドルの緊急融資も決めた。

世界銀行によると、国民総所得(GNI)に占める対外債務残高はサハラ砂漠以南の諸国の平均が約4割。もともと借金頼みの脆弱な財政だが、新型コロナで急速に返済余力を失った。

経済停滞に資源価格の急落が打撃となった。国連アフリカ経済委員会は今年のアフリカの燃料輸出収入が1010億ドル減ると予測。アフリカ諸国の財務相は3月末、440億ドルの債務返済猶予を含む1000億ドル規模の経済刺激策を訴えた。

途上国が債務危機に陥れば世界経済に混乱を広げる。20カ国・地域(G20)は4月の財務相・中央銀行総裁会議で、途上国の債務返済を今年は猶予することで合意した。中国も同調したが、案件次第との見方が強い。「集団的な債務救済には加わるだろうが、債務を免除する可能性は低い」と米ブルッキングス研究所のユン・スン氏は指摘する。

米ジョンズ・ホプキンス大によると、中国は2000~17年にアフリカ諸国に1460億ドルを貸し付けた。「一帯一路」による巨額のインフラ開発が背景だ。米外交問題評議会のベン・ステイル氏は「中国は利払いを求め続け、貧困国に債務返済か中国製品の輸入かの選択を迫るだろう」との見方を米誌に示した。

中国の支援には、債務国を借金漬けにする「債務のわな」の批判がつきまとう。IMFと世銀は2国間の債権を持つ国に対し、返済猶予の要請があれば応じるよう呼び掛ける声明を共同で出した。「新型コロナは伝統的な支援国が中国と協調し、中国の対外融資の透明性を高める機会だ」と英海外開発研究所のユンナン・チェン氏は指摘している。

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