日産、4年ぶり社債発行へ 発行枠5000億円登録 - 日本経済新聞
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日産、4年ぶり社債発行へ 発行枠5000億円登録

日産自動車は15日、最大5000億円の社債発行枠を登録した。2年以内の発行を予定する。同社は新型コロナウイルスの感染拡大で新車販売が減少しているほか、生産能力を大幅に削減するなどの構造改革案を策定している。今後の収益悪化に備え、手元資金を拡充する。新たに社債を発行すれば16年以来4年ぶりになる。

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関東財務局に発行登録書を提出した。具体的な発行額や起債時期などは今後詰める。資金使途は設備投資や社債や借入金の返済などを想定している。米格付け会社のS&Pグローバル・レーティングでは、日産の長期格付けは投資適格の「トリプルB」。

19年8月に設けた最大2500億円の発行枠の2倍の規模になる。同年9月に2500億円の社債の発行を予定していたが、その直前に西川広人前社長の不正報酬受領の問題が明らかになり発行を延期していた。

日産は4月28日、20年3月期の連結最終損益が従来予想から約1500億~1600億円下振れし、赤字になったもようだと発表した。新型コロナで世界各国で外出規制が広がる中、販売が減少したことなどが響く。

販売規模に対し過剰な生産能力も業績悪化の原因となっており、5月28日の決算会見では大規模な能力削減などを盛り込んだ中期経営計画の発表も予定する。赤字額はさらに拡大する見込みだ。今期も新型コロナの終息が見渡せない中、収益悪化が予想されている。

昨年12月末時点の手元資金は約1兆4000億円あるが、業績悪化を受け財務基盤の強化を急いでいる。4月には3メガ銀行や日本政策投資銀行に対し5000億円規模の融資を要請したことも明らかになった。

日銀が社債の買い入れ上限を3倍に増やし、発行しやすくなっていることも追い風になっている。

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