NTT、核融合の国際プロジェクトと連携 日本企業で初

2020/5/15 15:00
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世界の主要国が参加し、南仏に建設中の核融合エネルギーの実験炉

世界の主要国が参加し、南仏に建設中の核融合エネルギーの実験炉

NTTは15日、太陽と同じ「核融合」と呼ばれる反応を地上で再現し、エネルギーを取り出す国際熱核融合実験炉(ITER)の計画を支援すると発表した。日米欧などが参加する国際プロジェクトで、2025年にフランスで大型実験炉が運転を始める計画だ。NTTは実験炉と世界7極の研究所をつなげて、データ解析に活用する通信ネットワークの技術などで連携する。

日本の民間企業として初めて、プロジェクトの管理運営を担うITER機構と包括連携の協定を結んだ。ITERには日米欧のほか、中韓、ロシア、インドの世界7極が参加。自然界にある重水素などを燃料にし、注入したエネルギーの10倍以上の熱出力を生み出す技術を目指す。実験炉は南仏に建設中で、30以上の実験プラントを接続し、制御するネットワークなども研究する。

NTTは光技術を活用し、既存よりも100倍規模で高速、低遅延の「IOWN(アイオン)」と呼ぶ次世代通信基盤の研究を進める。超高速の情報処理で、コンピューター上のシミュレーションで現実空間と同じ世界を構築する「デジタルツイン」の技術も含み、ITERに生かす。

多くのセンサーがある実験炉からは膨大なデータが伝送され、「非常に厳しい環境で、最先端の技術の実証ができる。培った技術を次世代の商用サービスに生かす」(NTT幹部)という狙いもある。NTTは7月に東京都武蔵野市で、新たに「宇宙環境エネルギー研究所」を設ける方針だ。再生可能エネルギーなど、環境分野での研究開発を強化している。(工藤正晃)

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